2代目へ一新で競争力維持 キア・ニロ・ハイブリッド 試作車へ試乗 C-HRの競合 後編

公開 : 2022.05.17 08:26

ライバルより好印象なHVクロスオーバー

キアとして重要なモデルになる、2代目ニロのシャシーとパワートレインを、大きく改良しなかったことには少しの疑問も残る。とはいえ、購買層が強く気にかける可能性は低い。実際に求められる走行性能は、充分に備わっている。

むしろ、トヨタホンダルノーのハイブリッドよりパワフルで、8速ATとの組み合わせの印象は良いほど。広々とした車内空間やデザインに優れたインテリア、個性的なスタイリング、充実した標準装備など、ユーザーの心を掴む内容に不足はない。

キア・ニロ・ハイブリッド 4 プロトタイプ(欧州仕様)
キア・ニロ・ハイブリッド 4 プロトタイプ(欧州仕様)

インフォテインメント・システムも扱いやすい。しかも、新車のキアには7年間の保証も付いている。

2代目へモデルチェンジするキア・ニロは、画期的なクルマではないかもしれない。しかし、人気だった初代を検証し、確かな改良が加えられている。コンパクト・クロスオーバー市場での強い支持を、これまで同様に英国では集めることになるだろう。

キア・ニロ・ハイブリッド 4 プロトタイプ(欧州仕様)のスペック

英国価格:3万3245ポンド(約555万円)
全長:−
全幅:−
全高:−
最高速度:165km/h
0-100km/h加速:10.4秒
燃費:20.9km/L(予想)
CO2排出量:104-111g/km(予想)
車両重量:1415kg
パワートレイン:直列4気筒1580cc自然吸気+電気モーター
使用燃料:ガソリン
駆動用バッテリー:1.32kWh
最高出力:141ps(システム総合)
最大トルク:14.9kg-m(エンジン)/17.2kg-m(電気モーター)
ギアボックス:6速デュアルクラッチ・オートマティック

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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