待望の新人か? アルファ・ロメオ・トナーレ・ハイブリッドへ試乗 コンパスに近い組成 前編

公開 : 2022.05.14 08:25

1.5L 4気筒エンジン+20psの電気モーター

今回筆者が試乗したのは、システム最高出力が160psのハイブリッド版。20psの駆動用モーターが、トランスミッションに組み込まれている。主に1.5L 4気筒エンジンを低回転域でアシストする設定で、どちらかといえばマイルド・ハイブリッドに近いといえる。

駆動用モーターだけでもトナーレは走れるものの、パワーは限定的だから、渋滞時に開いた車間距離を詰めるような場面が中心になる。市場によっては、ジープレネゲードに載る131ps仕様も投入されるという。

アルファ・ロメオ・トナーレ・ハイブリッド160(欧州仕様)
アルファ・ロメオ・トナーレ・ハイブリッド160(欧州仕様)

PHEV版は、ジープが4xe(フォーバイイー)と呼ぶシステムをチューニングしたもの。1.3Lのガソリンエンジンに、パワフルな駆動用モーターと15.5kWhの駆動用バッテリーが組み合わさり、システム合計での最高出力は274psとなる。

アルファ・ロメオとしては、伝統あるスポーツカー・ブランドとして、PHEVのクロスオーバーにも余裕のある動力性能が必要だと考えたのだろう。それは充分に納得できる。

駆動方式は、基本がフロントドライブ。PHEV版のみ、駆動用モーターによって四輪駆動が叶えられる。BMW X1も含めて、競合モデルたちは前輪駆動ベースだから、引け目を感じる部分ではない。

スポーティな印象を高めるため、ステアリング・レシオはクイックに設定された。ロックトゥロックは2.3回転しかない。ブレーキ制御のトルクベクタリング機能や、減衰力の調整ができるダンパーも標準装備される。

オプションとして、アダプティブ・ダンパーも選択が可能。トップグレードのヴェローチェには、フロントに4ポッド・キャリパーも組まれる。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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