気づいたら大幅進化! 新型『アルファ・ロメオ・トナーレ』はイタリア車好きにこそ乗って欲しい1台

公開 : 2026.04.09 12:05

先日日本導入開始された新型『アルファ・ロメオ・トナーレ』と、同じアルファ・ロメオの『ジュニア』を取材します。生憎の天候ですが、その魅力は十分伝わりました。イタリア車乗りである編集部ヒライのレポートです。

「おお……、アルファ・ロメオだ!」

濃霧に包まれた箱根の試乗会場。視界の悪い中、出口から左折した瞬間、そのクイックなハンドリングに思わず、「おお……、アルファ・ロメオだ!」と声が漏れた。

これは先日マイナーチェンジを受け日本導入開始された、『アルファ・ロメオ・トナーレ』の話である。さらにいえば、直後に同じ会場で乗った『アルファ・ロメオ・ジュニア』でも同じ思いを抱いた。

マイチェンを受けた新型アルファ・ロメオ・トナーレ。ボディカラーは新色のモンツァ・グリーン。
マイチェンを受けた新型アルファ・ロメオ・トナーレ。ボディカラーは新色のモンツァ・グリーン。    平井大介

そんな2台を軸に開催された公道試乗会。特にトナーレはマイナーチェンジではあるが、事前取材、発表会、公道試乗会と、かなり力が入っている様子。その試乗会場で、ステランティス・ジャパンでイタリアンブランド事業部の事業部長を務める、黒川進一さんにお話を伺うことができた。

これまで個人的にもイタリア車やフランス車を所有してきたという黒川さん。最終的に成約には至らなかったものの、初期モデルのトナーレ購入を真剣に検討していたほど、そのスタイリングなどに魅せられているそう。

そして一昨年、久しぶりにトナーレのハイブリッドモデルに社内で乗り、初期モデルから大幅にアップデートされた乗り味に驚いたという。しかし特にイタリア本国からはアナウンスはない。聞いてみても、年次改良で進化していくのは当然、という雰囲気だったという。

そこからさらにマイチェンを受け、見た目も分かりやすい進化を遂げるということで、トナーレのハイブリッドモデルを改めて押し出すことにしたのだ。

黒川さんと話していると、イタリア車だけを所有してきた筆者はとてもシンパシーを感じることばかり。だからこそ、今回のトナーレに関するローンチは、まるでイタリア車好きが「いつの間にかこんなにいいクルマになったから、まずは乗ってみて!」と呼びかけているかのように思えるのだ。

代わりの効かないもの

この日のプレゼンで黒川さんはこれまでの振り返りとしながら、アルファ・ロメオのブランドキーワードに『アンチコモディティ』と『ウエルビーイング』を挙げた。前者を言い換えるなら、『代わりの効かないもの』であろう。

アルファ・ロメオのDNAとして、魅了するデザインがあり、官能性能があり、そこに価値(=ウエルビーイング)があると黒川さん。乗っている時は運転のことだけを考えたくなり、それはマシンではなくまるで人と対話しているかのようにも感じられる、とも。

トナーレのパワーユニットは1.5L直4ターボとモーターを組み合わせたハイブリッド。
トナーレのパワーユニットは1.5L直4ターボとモーターを組み合わせたハイブリッド。    平井大介

恐らくこれまでアルファ・ロメオと接したことがある人は、理解できる話だと思う。実はこうして言語化するのが難しい、乗っているだけで高揚する感覚。アルファ・ロメオに限らず、例えばフィアットランチアマセラティフェラーリも、イタリア車は全般的に『こうしたら乗り手に響く』という伝承レシピを、ちゃんと持っている気がしてならない。

そうは言っても数値化された実証が欲しいところだが、今回のプレゼンでアルファ・ロメオ・プロダクトマネージャーの児玉英之さんが挙げていたのは、トナーレの13.6対1というステアリングギア比だった。児玉さんによれば、だいたい15くらいが一般的だという。

冒頭で書いたトナーレの切れ味は、まさにここに由来するというわけだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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