ミシュラン・プライマシーSUV+体感 SUV用サマータイヤの決定版現る?

公開 : 2022.07.25 05:45

ミシュラン・プライマシーSUV+を体感。性能の向上も驚異的。SUV用サマータイヤの決定版といえます。

最新のSUV用 広がる選択肢

ミシュランは2022年5月19日、SUV用プレミアムコンフォートタイヤ、ミシュラン・プライマシーSUV+(プラス)を発売。

すっかりおなじみのプライマシーシリーズはミシュランの高性能ツーリング用タイヤという位置づけとなっている。

SUV用プレミアムコンフォートタイヤ「ミシュラン・プライマシーSUV+」を試す
SUV用プレミアムコンフォートタイヤ「ミシュラン・プライマシーSUV+」を試す    ミシュラン

そのSUV用は今回が初登場となる。

現在ミシュランのSUV用タイヤのラインナップは4種類ある。

スポーツシリーズのパイロットスポーツ4 SUV、オールシーズンタイヤのクロスクライメートSUV、そして今回デビューしたサマータイヤのプライマシーSUV+、そしてスタッドレスタイヤのX-ICEスノーSUVである。

プライマシーSUV+はプレミアLTXの後継という位置づけで、15インチから20インチまで、全28サイズが用意される。

プレミアLTXは北米主導で開発されたこともあり、若干硬めのタイヤという印象があった。

静粛性やウェット性能に関しても他メーカーのSUV用サマータイヤと比べ高いとはいえなかった。

今回のプライマシーSUV+のデビューは「そろそろ出さないと!」というタイミングでもあったのだ。

ミシュランのSUV用タイヤといえば近年はオールシーズンのクロスクライメートSUVに人気が集中していた。

だがプライマシーSUV+の登場により、シーズンごとにスタッドレスとサマータイヤを使い分けるスタイルに再び脚光が当たるかもしれない。

柔らかい、でもフラつかない

今回プライマシーSUV+の試乗で用いられたクルマはトヨタハリアー、比較タイヤはプレミアLTXだった。

展示されていたプライマシーSUV+の見た目に、とくにSUVを思わせる部分は見当たらない。

ミシュラン・プライマシーSUV+
ミシュラン・プライマシーSUV+    ミシュラン

4本の縦グルーブが入るトレッドパターンはオーソドックスなサマータイヤのそれだし、サイドウォールのデザインも同様だ。

ハリアーで高速周回路を走りはじめてみると「純正装着タイヤ」のようなクセのなさが印象に残った。

プレミアLTXと比べ静粛性が27.9%もアップしているという事前情報を少し疑っていたのだが、たしかにそれくらいの違いが感じられる。

これまでSUVで感じたことがないほどの静けさである。

ステアリングを通してトレッドのザラつきが伝わってくるプレミアLTXに対し、プライマシーSUV+はゴム自体がかなり柔らかく、路面へのタッチもとても優しい。

「柔らかいタイヤ」と、車重が重く重心が高めのSUVの組み合わせとくれば、当然のようにスタビリティが気になるはず。

だがプライマシーSUV+はその点も優秀だった。

レーンチェンジやコーナリングでも車体のロールと一体感があり、ふらつく素振りがない。クルマ自体の重心が下がったような感じなのだ。

今回の試乗で最後に試したのは、ウェット・ブレーキングだった。性能8.2%アップ(制動距離が8.2%縮まっている)というのも相当なのび率といえる。本当だろうか?

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。BMW 318iコンパクト(E46)/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。

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