マイチェンで140psに出力アップ トヨタ・カローラ・ツーリングへ英国試乗 実力向上

公開 : 2022.07.14 08:25

回生ブレーキの効きの強さも自動調整

運転支援システムもアップデートされた。なかでも、アダプティブ・クルーズコントロールにレーダー・センサーを採用した点がトピックだろう。

これによって、減速時にどの程度の回生ブレーキを効かせるべきか、周囲の状況から自動的に判断してくれるようにもなっている。制御も直感的なものだと感じた。

カローラ・ツーリング・スポーツ(ツーリング)1.8ハイブリッド・プロトタイプ(英国仕様)
カローラ・ツーリング・スポーツ(ツーリング)1.8ハイブリッド・プロトタイプ(英国仕様)

マイナーチェンジとして、ルックスにも手が加えられている。ヘッドライトのデザインが新しくなり、アルミホイールの選択肢が変更された。インテリアでも、インフォテインメント用タッチモニターや、モニター式のメーターパネルなどが更新されている。

メーター用モニターは鮮明でクリア。必要な情報を表示できるよう、ドライバーがカスタマイズすることもできる。少々、切り替えが面倒ではあるが。

インフォテインメント・システムもアップデートされたものの、利便性が良くなったわけではない。モニターのサイズは大きく、グラフィックも高精細ではある。反応も素早いが、ラジオのボリュームなどを含めて、ショートカットキーが存在しない。

スマートフォンのミラーリング画面から、システム自体のインターフェイスへの切り替えも手間に感じる。同等のシステムを搭載するトヨタ・アイゴXには、実際に押せるハードボタンのショートカットキーが付いていて、操作性では勝る。

カローラへ実装されなかったことに、疑問を感じてしまう。以前からのトヨタの弱点でもある。

実力を一層引き上げる小変更

それ以外のカローラは、好感度の高いCセグメントのまま。走りは快適で車内空間は広々。ステーションワゴンのツーリングなら荷室も広い。コーナーをエキサイティングに旋回するわけではないが、操縦性のまとまりも良い。

ちなみに、今回のアップデートが適用されたカローラが英国市場で販売されるのは、2023年の前半。英国価格の発表も、もうしばらく待つ必要がある。

カローラ・ツーリング・スポーツ(ツーリング)1.8ハイブリッド・プロトタイプ(英国仕様)
カローラ・ツーリング・スポーツ(ツーリング)1.8ハイブリッド・プロトタイプ(英国仕様)

今回試乗させていただいたのは、完成前のプロトタイプだった。大きく価格が上昇しない限り、優秀なファミリーカー、カローラの実力が一層引き上げられることは間違いない。

カローラ・ツーリング・スポーツ(ツーリング)1.8ハイブリッド・プロトタイプ(英国仕様)のスペック

英国価格:未定
全長:4653mm
全幅:1790mm
全高:1445mm
最高速度:180km/h
0-100km/h加速:9.2秒
燃費:−
CO2排出量:102g/km
車両重量:1400kg(予想)
パワートレイン:直列4気筒1798cc自然吸気+永久磁石同期モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:140ps(システム総合)
最大トルク:−
ギアボックス:CVT

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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