賛否両論 世界一「黒い」全塗装ポルシェへの声 公道走って危険じゃないの?

公開 : 2022.07.07 21:12

「真・黒色無双」という名の塗料で全塗装された真っ黒ポルシェが話題です。安全性に対する懸念など、反応をまとめてみました。

話題の「世界一黒いポルシェ

埼玉県にある光学機器メーカーの光陽オリエントジャパン株式会社が開発した「世界一黒い水性塗料」の黒色無双シリーズ。

その最新作となる「真・黒色無双」は可視光域反射率0.6%(一般的な黒色アクリル塗料は2-6%)という圧倒的な黒さを実現したものとなった。

「ピットワン」が製作した真っ黒ポルシェ。ポルシェ911ターボ(991)が「真・黒色無双」という塗料で全塗装されている。
「ピットワン」が製作した真っ黒ポルシェ。ポルシェ911ターボ(991)が「真・黒色無双」という塗料で全塗装されている。    ピットワン

この真・黒色無双をクルマの車体に塗装してしまったのが、岐阜県でカーショップ「ピットワン」を運営する株式会社極東で、ベースとなったのはポルシェ911ターボ。

当然ながら灯火類やウインドウ、タイヤ、そのほかホイールなどは未塗装となるため全体的なシルエットでポルシェであることは判別できるものの、ボディラインの抑揚などは認識できないほど黒一色となっている。

これは真・黒色無双が99.4%という光の吸収率を持つためで、本来であれば光の当たり加減で認識することができるボディラインがまったく浮かび上がらない状態となっているためだ。

そのため、写真でみるとクルマの車体部分だけを黒でベタ塗りしたかのような違和感のある仕上がりとなっているというワケである。

ただしこの真・黒色無双、本来はプラモデルなどに用いる水性アクリル塗料であるため、クルマの車体への塗装は不向きで、耐久性や耐候性、耐摩耗性などは著しく落ちるとのことだった。

真っ黒ポルシェ ネットの声は?

そんなインパクト大の真・黒色無双で全塗装されたポルシェ。

ネットの声としては、

真・黒色無双は99.4%という光の吸収率を持つ。
真・黒色無双は99.4%という光の吸収率を持つ。    ピットワン

「現実世界に2D(二次元)が現れたようで、脳の認識能力がバグる」

「レースゲームでボディカラーを変更するときに設定をミスったみたい」

「写真などのモニター越しではなく、実際に見てみたい」

「発売前の新型車のカモフラージュもこの塗装にしたら面白いのではないか」

というような声が多く寄せられていた。

また実際に模型に真・黒色無双を使用したことがあるユーザーからは、

「対象物に塗るのではなく、背景をこの塗料を使ったものにすると、対象物が際立つ」

「強めに触れただけでも性能が損なわれるほど繊細なので、たしかにクルマへの塗装は不向き」

といった意見もあり、今回の試みが特殊なものであることを裏付けていた。

ちなみにアクリル塗料であるため筆塗りも可能だが、エアブラシを使用して塗装した方がより黒さを出すことができるという技術的なコメントもあり、ユーザーの幅広さに驚かされる一幕もあった。

しかし、コメントの多くは「ポルシェに真・黒色無双を塗った」ということについて語っているユーザーが多く、安全面で問題があるのではないかという声が多く聞かれた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    小鮒康一

    Koichi Kobuna

    1979年生まれ。幼少のころに再放送されていた「西部警察」によってクルマに目覚めるも、学生時代はクルマと無縁の生活を送る。免許取得後にその想いが再燃し、気づけば旧車からEV、軽自動車まで幅広い車種を所有することに。どちらかというとヘンテコなクルマを愛し、最近では格安車を拾ってきてはそれなりに仕上げることに歓びを見出した、尿酸値高い系男子。

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