フィアット、レトロな4人乗りマイクロカー欧州発売へ 現代版『600ムルティプラ』2028年登場予定
公開 : 2026.07.07 07:05
フィアットは新型の4人乗りマイクロカー『ムルティプリナ』を2028年に欧州で発売する予定です。1950年代の初代『600ムルティプラ』の要素を取り入れたレトロなデザインで、全長3m程度になると予想されます。
超小型車へ力を入れるフィアット
フィアットは、『ムルティプリナ(Multiplina)』と名付けられた新型の4人乗りEVを欧州市場に投入する。レトロなスタイリングを特徴とし、1950年代の『500』とほぼ同じサイズとなる。
新型ムルティプリナは、バチカン市国で開催されたマイクロモビリティイベントで、コンセプトカーとして披露された。量産モデルは2028年に発売予定で、現行の2人乗りモデル『トッポリーノ』よりも大型だが、現行型500よりは下位に位置づけられる。

4人乗りマイクロカーの計画は、先月のステランティスの戦略プレゼンテーションで初めて示唆されていた。
フィアットのオリヴィエ・フランソワCEOは、プレゼンテーションの中で新型ムルティプリナの画像を公開し、今年後半にバチカンで正式発表される予定だと述べた。おそらく10月か11月になるだろう。
フランソワ氏は、ムルティプリナについて「トッポリーノと従来のシティカー(Aセグメント車)をつなぐミッシングリンクのようなものであるため、当社にとって極めて重要なモデルとなります」と語った。
トッポリーノの4人乗り版か
ムルティプリナという名称は、「元祖ピープルムーバー」と呼ばれる1956年の『600ムルティプラ』に由来する。その一方で、フィアットは1957年の500に近いボディサイズも強調した。全長はトッポリーノの2.53mに対し、3m弱となる見込みだ。
シトロエン・アミをベースにしたトッポリーノが欧州の「L6」四輪車カテゴリーに分類されるのに対し、ムルティプリナは「L7」カテゴリーに分類されるため、より高い出力が実現可能となる。

トッポリーノは最高速度が45km/hに制限され、5.4kWhのバッテリーで約75kmの航続距離を実現している。フィアットによると、ムルティプリナは最高速度約88km/hに達し、「航続距離の延長」も実現するという。これにより、都心部以外でも走行可能な、はるかに汎用性の高いモデルとなるはずだ。
ムルティプリナは、トッポリーノや3人乗りの商用車『トリス』と同じ基本プラットフォームを採用するが、より広い室内空間、航続距離の延長、そして大容量バッテリーを実現するため、大幅な改良が施される見込みだ。
3輪の商用トラックも展開
エクステリアデザインは、全体のシルエット、垂直に近いノーズ、丸いヘッドライトなど、初代600ムルティプラを彷彿とさせる。
フランソワ氏は、「当社のDNAを大いに活かしており、当社のスタイルに根ざしています」とし、さらに「フィアットはステランティス傘下で、マイクロモビリティに本格的に注力するブランドとなります」と述べた。

500や『パンダ』(後者はイタリアで現在も販売中)を中心とした小型で低価格なモデルに長けたフィアットは、今後もその路線を強化し、Aセグメント車より下のカテゴリーである「都市型モビリティ」へ進出する。
今後登場する『グリズリー』は、同社が生産する車両の中で最大級のCセグメントSUVとなる。
トッポリーノは3年前にイタリアで発売されたが、最近になって英国にも導入され、価格は8995ポンド(約190万円)からとなっている。商用車部門のフィアット・プロフェッショナルも、3輪の商用配送車トリスの展開を開始した。




























