マクラーレン幹部が語る「すべてにおいて異例」のアルトゥーラ ポール・ハリス氏インタビュー

公開 : 2022.08.10 21:15  更新 : 2022.08.11 12:10

夏のスーパーカー・メーカー幹部インタビュー。第1弾はマクラーレンです。PHEVモデル「アルトゥーラ」は、これまでと異なる顧客層を惹きつけているようです。

電動化時代 マクラーレンの進む道は?

2010年に設立された英マクラーレン・オートモーティブは、世界で100店舗の正規ディーラー店を構えるまでに成長した。

12年の歩みのなかで大きな節目のモデルとなるのが、先ごろ日本で正式にローンチされた「アルトゥーラ」だろう。

マクラーレン・アルトゥーラ
マクラーレン・アルトゥーラ    マクラーレン・オートモーティブ

同社の量産シリーズとして初の電動スーパーカーであり、新しい生産拠点「MCTC」で製造される新たな車体構造を初採用する。

日本を含めたアジア太平洋・中国エリアの全事業の責任を担うポール・ハリスさんが来日した際に、AUTOCAR JAPANはインタビューする機会を頂いた。

ロールス・ロイス、マクラーレンといったラグジュアリーカーの分野でキャリアを重ねる男は、電動化という節目をどのように捉えているのだろう。

近年スーパーカーのブランドを始め、様々なメーカーが電動化戦略を打ち出していますが、どのように受け止めていますか?

ーー多くの大規模な自動車メーカーが電動化の方向へ歩みを進めています。将来的に、自動車業界は電動化に向かわなければならない状況だと思います。

しかしながらマクラーレンはここで、フル・エレクトリックに向かう前に、いったんハイブリッドに集中していこうと思います。

わたし達もフル・エレクトリックという方向に自分たちをアジャストしていかなければなりませんが、短期的・中期的にはハイブリッドでやっていくことになります。

創業者の精神とアルトゥーラの走り

マクラーレンが早い時期から電動化に積極的だった(P1の登場は2013年)のは、なぜですか?

ーーおそらくそれは、マクラーレンの精神、スピリットが関わっています。

そもそも、ブルース・マクラーレンはドライバーとしても、クルマの開発者としても、パイオニア精神に溢れる人でした。

若いころからマクラーレンに注目してきたというポール・ハリスさん。今年から同社アジア太平洋・中国マネージング・ディレクターを務める。彼の故郷は、本部があるウォーキングのそば。
若いころからマクラーレンに注目してきたというポール・ハリスさん。今年から同社アジア太平洋・中国マネージング・ディレクターを務める。彼の故郷は、本部があるウォーキングのそば。    マクラーレン・オートモーティブ

そうしたものが、血となり肉となり、このブランドに息づいていると考えています。

常にわたし達が模索しているのは、既存のものではなく、何がマクラーレンとして適切か、何をもってマクラーレンとするのか、という点です。

例えば軽量であること、常に効率を追求していること、機能性に優れていることですね。

そして大切なのは、他にはないものをマクラーレンは提供しなくてはならない、という点でしょう。

こうした資質を、“濾過”して、“昇華”して、皆様にお届けできるようになったのがアルトゥーラです。マクラーレンにとって、次の章を切り開くモデルと考えています。

ポールさんは、アルトゥーラを試乗していますか?

ーー幸運なことにテストドライブすることができました。

一般道ではなくサーキットだったのですが、走り出した瞬間に「これはもう、1つの現象(イベント)ではないか」と感じたのです。

本当に爽快で、それに蠱惑的な体験でしたよ。

とにかく、すべてにおいて普通ではない。いい意味で異例だと感じたのです。

クオリティもそうですし、いわゆるハイブリッドとは信じられないようなパフォーマンスを発揮して、乗っていてワクワクしました。

記事に関わった人々

  • 執筆

    徳永徹

    Tetsu Tokunaga

    1975年生まれ。2013年にCLASSIC & SPORTS CAR日本版創刊号の製作に関わったあと、AUTOCAR JAPAN編集部に加わる。クルマ遊びは、新車購入よりも、格安中古車を手に入れ、パテ盛り、コンパウンド磨きで仕上げるのがモットー。ただし不器用。

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