【スーパーカー超王が斬る】きわめて優秀にして革新的!マクラーレン一気乗り(2)アルトゥーラ編
公開 : 2025.10.27 12:05
スーパーカー超王こと山崎元裕が、マクラーレンの最新モデルに一気乗り。クルマ作りの哲学そのものを知る素晴らしい機会となったと超王は感嘆します。続いては最新モデルとなるプラグインハイブリッドスポーツ、アルトゥーラです。
ダウンフォースがしっかりと得られている
マクラーレンの新時代を最も的確に表現した1台が、ここで紹介する『アルトゥーラ』だ。
さかのぼること2018年、マクラーレンは『TRACK25』と呼ばれる中期的なビジネスプランを提案したが、その中には2025年までにスーパーカーシリーズにハイブリッドモデルを用意するというきわめて積極的な戦略も含まれていた。

その計画が順調に進行していることは、2020年にハイブリッドカー専用の新型プラットフォーム、『マクラーレン・カーボン・ライトウエイト・アーキテクチャー』(MCLA)が発表されたことで証明され、それは結果として2021年にアルトゥーラとなってスーパーカー市場に送り出されることになる。
750Sと同様に、クーペとスパイダーというふたつのボディタイプを持つアルトゥーラだが、今回ドライブしたモデルはクーペの方だった。ボディサイズは全長×全幅×全高で4540×1915×1195mmと、750Sのそれよりもわずかに小さな設定で、ホイールベースの2640mmも同様の比較では20mm短い設定になる。
実際に見るアルトゥーラのボディがこの数字よりコンパクトに感じられるのは、やはりデザインの妙といったところなのだろうか。ちなみにこのアルトゥーラも、そのエアロダイナミクスはきわめて優秀。
高速道路を法定速度内で走っていても、ダウンフォースがしっかりと得られていることは体感できるから、仮にマクラーレンが誇る330km/hの最高速に達した時には、どれほどの安定感がエアロダイナミクスによって得られるのかにも大きな興味を抱かされた。
システム全体の最高出力は700ps
アルトゥーラのために新開発されたパワーユニットは、605psの最高出力を発揮する3LのV型6気筒ツインターボに、95psのエレクトリックモーターを8速DCTとともに組み合わせたものだ。したがってシステム全体の最高出力は700psとなるが、これは2025年モデルでエンジンがアップデートされたためで、それ以前のモデルには680psの最高出力が掲げられていたことを付け加えておく。
PHEVのシステムを採用したアルトゥーラは、シートの後方に7.4kWhの容量を持つリチウムイオンバッテリーを搭載するが、このバッテリーの残量が一定以上にある時は、スタート時には自動的にエレクトリックモードが選択される。

満充電からならば最大で33km、130km/hまではゼロエミッション走行が可能だというこのモードの有効性は高く、またそれを実現するために避けられない重量増も、このアルトゥーラの走りの中では大きなハンデとは感じられなかった。
参考までにこのアルトゥーラがスペックシートに掲げる車重は1498kg。これは750Sよりも60kgほど重い数字になるが、エレクトリックモーターのアシストは、スペック以上に加速時には大きな効果を生み出しているようだ。














































































