タイムレスなデザイン アウディTT(初代) 英国版中古車ガイド 最速はクワトロ・スポーツ

公開 : 2022.12.09 08:25

新車時代のAUTOCARの評価は

アウディは、敢えて他ブランドとは異なるモデルへ挑み、素晴らしく魅力的な2種類のTTを生み出した。クーペとロードスター、どちらを選ぶべきなのか答えは簡単ではない。

ドライビング体験に優れ、スタイリングの訴求力は高い。TTを真剣に考えているなら、クーペかロードスターで相当悩むことになりそうだ。(1999年7月28日)

アウディTT ロードスター(初代/1999〜2006年/英国仕様)
アウディTT ロードスター(初代/1999〜2006年/英国仕様)

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テッド・ウェルフォード

「ベーシックなTTを購入した後、クワトロ・スポーツに乗り換えました。さほど価格は高くないのに特別感があります。レカロシートはとてもかっこいいですね。ちゃんとしたタイヤを履いていれば、四輪駆動のクワトロで路面を確実に掴み続けます」

アウディTT(初代/1998〜2006年/英国仕様)
アウディTT(初代/1998〜2006年/英国仕様)

「ターボラグがありますが、3000rpm以上まで気持ちよく回して楽しめます。そこでのパワー感はかなりのモノですよ」

「わたしのクワトロ・スポーツは、購入後に高い修理に見舞われました。購入前にしっかり調べて、状態の良いクルマを選ぶことをオススメします。毎日乗れる、素晴らしいクルマだと思います」

購入時に気をつけたいポイント

ボディ

アルミニウム製のボディは錆びにくいが、事故の修理ではスチールより費用が高くつく。アンダーボディもしっかり保護されており、腐食の心配はあまりない。

エンジン

4気筒でも6気筒でも堅牢だが、適切なインターバルでオイル交換されているか確かめたい。カストロールの全合成で、5W-30の粘度が理想的。

アウディTT(初代/1998〜2006年/英国仕様)
アウディTT(初代/1998〜2006年/英国仕様)

カムカバー・ガスケットとタイミングチェーン・テンショナー・ガスケットからオイル漏れしがち。タイミングベルト交換は6年毎か9万6000km毎の指定。一緒にウオーターポンプの交換も済ませたい。

トランスミッション

5速と6速のMTは堅牢。クラッチは通常なら16万kmくらいは使える。デュアルクラッチATでは、6万4000km毎にフルードとフィルターの交換をしておきたい。四輪駆動システムのリアデフ側は、3万2000kmでのフルード交換がベター。

サスペンション

走行距離が16万km近い例の場合は、ショックアブソーバーからのオイル漏れや、ゴムブッシュとアンチロールバー・カラーの劣化は想定範囲。走行距離が短くても、ヘタっている場合はある。アフターマーケット部品は少なく、純正部品を用いることになるだろう。

インテリアと電気系統

硬めのサスペンションが、内装にきしみを生じさせる。燃料計は故障する例があり、満タンにしても針が登りきらなくなる。メーターパネルを交換するというのも一手。パワーウインドウ以外、電気系統の弱点はないようだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    オリバー・ヤング

    Oliver Young 

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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