空力特化の曲線ボディ ヒョンデ・アイオニック6、約780万円から 欧州仕様車

公開 : 2022.12.12 18:25

ヒョンデの新型電動セダン、アイオニック6の欧州仕様車の詳細が発表されました。航続距離は最大610kmで、800Vのバッテリーシステムにより急速充電にも対応。空気抵抗を削った曲線デザインを特徴としています。

後輪駆動のエントリーモデルは約780万円~

ヒョンデは、2023年初頭に欧州で発売する新型EV、アイオニック6の詳細を明らかにした。英国価格は後輪駆動モデルで4万6745ポンド(約780万円)からとなる。

アイオニック6は、ヒョンデのEVシリーズ「アイオニック」の第2弾となる電動セダン。11月9日に上級装備の初期限定モデルがリリースされており、今回発表されたのは標準の量産仕様となる。

ヒョンデ・アイオニック6
ヒョンデ・アイオニック6    ヒョンデ

エントリーグレードの「プレミアム」では、20インチホイール、電動ミラー、12.3インチのタッチスクリーン・インフォテインメント・システム、電動シート(ヒーター付き)、プライバシーガラスが標準装備される。

上位グレードの「アルティメット」には、メモリー機能付きエコレザーシート、電動サンルーフ、ヘッドアップディスプレイ、リモートスタート機能、BOSE製プレミアムオーディオシステムといった快適装備のほか、ブラインドスポットモニターやサラウンドビューカメラなど安全装備も追加され、価格は5万245ポンド(約840万円)からとなる。

また、全車にアップル・カープレイとアンドロイド・オートを標準装備している。

ボディカラーは、バイトブルー・パールを標準とし、その他10色が585ポンド(約9万8000円)で用意される。

航続距離は最大610km 350kW充電に対応

アイオニック6は、2020年に発表されたコンセプトカー「プロフェシー」をベースとしており、ヒョンデにとっては初の電動セダンとなる。全長4855mm、全幅1880mm、全高1495mm、ホイールベース2950mmと、テスラモデル3BMW i4ポールスター2と同等のサイズである。

基本的な構造やパワートレインは、アイオニック6と共有している。モジュール式のE-GMPプラットフォームを採用し、53kWhまたは77.4kWhのバッテリーが搭載される。

ヒョンデ・アイオニック6
ヒョンデ・アイオニック6    ヒョンデ

53kWhモデルでは、最高出力229psのリアモーター1基を搭載し、77.4kWhモデルでは333psのツインモーター/四輪駆動も用意されている。ヒョンデによると、後者の0-100km/h加速は5.1秒になるという。

クロスオーバーのアイオニック5よりも空力性能に優れ、抗力係数はわずか0.21(Cd 値)。1回の充電で最大610km走行可能とされている。

E-GMPプラットフォームのもう1つの強みは、800Vの電気アーキテクチャにある。350kWの急速充電器を使用すると、18分で10~80%の充電が可能だ。

アイオニック5ではレトロな印象を与えるデザインを採用しているが、アイオニック6では流線型の「シングルカーブ」シルエットを採用している。これは、空力性能の確保とともに、「官能的なスポーティさと希望に満ちた未来性のコンセプト」を具現化するものだという。

ヒョンデのデザイン責任者であるサイモン・ロースビーによると、当初はリフトバックも検討されたが、ヒンジ構造がリアのヘッドルームに影響を与えるだけでなく、空力的にも不利なために不採用になったという。

デザインとしては、ピクセル型のライト、小さなダックテールスポイラー、カーブを描くショルダーラインなど、プロフェシー・コンセプトから多くの要素を引き継いでいる。ただ、150mm厚のバッテリーのために、ルーフラインはコンセプトよりも約200mm高い。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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