同クラスではベストバイの1台 プジョーe-208へ試乗 フェイスリフトで航続362kmへ

公開 : 2022.12.27 08:25

同クラスのBEVではベストの1台

e-208のインテリアには、従来どおり上級感が漂う。小さなステアリングホイールが膝元に来る、プジョー独自のiコクピット・レイアウトには慣れが必要だろう。ただし、コンパクト・ハッチバックとの相性は良いようだ。

ボディが小柄なだけに車内空間は限定的。荷室容量に余裕があるとはいい難く、リアシートは大人が快適に長時間過ごせる広さがない。セカンドカーとして選ばれることも多いであろうe-208では、リアシートは専ら子供が座るか、荷物置き場になるのだとは思うが。

プジョーe-208 GTプレミアム(英国仕様)
プジョーe-208 GTプレミアム(英国仕様)

フェイスリフト後のe-208の英国価格は、エントリーグレードで3万195ポンド(約501万円)から。このクラスとしてはやや高めで、ひと回り大きいBEVの価格帯にも近い。e-208より安価に、英国では航続距離が長いMGモーターのMG4も選択できる。

プジョーe-208は軽快な走りと魅力的な見た目がバランス良く組み合わされた、好感触な小型BEVハッチバックであることに変わりはない。現在の同クラスのモデルでは、ベストの1台に数えられる仕上がりだといえる。

プジョーe-208 GTプレミアム(英国仕様)のスペック

英国価格:3万4345ポンド(約570万円)
全長:4055mm
全幅:1745mm
全高:1430mm
最高速度:149km/h
0-100km/h加速:8.1秒
航続距離:362km
電費:7.2km/kWh(予想)
CO2排出量:−
車両重量:1455kg
パワートレイン:AC同期モーター
バッテリー:50.0kWh
急速充電能力:−
最高出力:136ps
最大トルク:26.5kg-m
ギアボックス:シングルスピード・リダクション

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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