75psを発揮するエンジンは、もう少し力があればいいのに、と思うシチュエーションも無きにしもあらずだが、20.5km/ℓという燃費を達成することを考えれば許せる範囲の内だ。

90psを発揮する1.2ℓのTSIターボも試乗したが、こちらはわずかな車重増のせいで、持ち前の軽いフィールがほんの少しだけ損なわれているように感じたが、こちらも全般的に良い印象だったのには変わりない。サスペンションを少し調整するだけで1.0ℓ版のフィールは取り戻せるはずだ。

■「買い」か?

プロトタイプだけに最終的な結論を下すのは時期尚早かもしれない。しかしこのクルマの実力は筆者自身が保証する。改良が行き届き、成熟の極みに達しただけでなく、ファビアからは自信さえもが滲みでている。

もちろんその自信には確固たる根拠があるのだから、まだ正式なデビューをしていないのに、他のライバルとの比較テストをしてみたいとも思えた。

価格や装備品を含めまだまだ煮詰めるべき部分が残っているのも事実であり、今回は星の数で言うところの5つ中4つ星くらいにしておくが、1.2ℓTSIエンジンを載せたモデルの改善次第では星4.5つくらいをつけても良さそうなレベルだと感じている。

(ニック・カケット)

スコダ・ファビア 1.0MPI エレガンス

価格	NA
最高速度	172km/h
0-100km/h加速	14.7秒
燃費	20.9km/ℓ
CO2排出量	108g/km
乾燥重量	1055kg
エンジン	直列3気筒999cc
最高出力	75ps/6200rpm
最大トルク	9.7kg-m/3000-4300rpm
ギアボックス	5速マニュアル