久々のオープン・マセラティ! 「MC20チェロ」が日本へ オートモビルカウンシル2023で公開

公開 : 2023.04.15 21:43

「マセラティMC20チェロ」が、千葉県で開催中のオートモビルカウンシル2023で日本初公開に。MC20シリーズの今後についても予告されました。

日本価格が判明 0-100km/h加速2.9秒

執筆:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

マセラティが新型スパイダーの「MC20チェロ」を日本初公開した。チェロ(Ciero)とは、イタリア語で「空」を意味する。

MC20チェロは、2020年に発表されたマセラティ久々のスーパースポーツカー、MC20をベースにスパイダー化したモデル。ただし、単にルーフを切り取ったという作りではなく、リトラクタブル・ハードトップを採用している。

展示車は4438万円のMC20チェロ・プリマセリエ・ローンチエディションだ。
展示車は4438万円のMC20チェロ・プリマセリエ・ローンチエディションだ。    AUTOCAR JAPAN

オープン化に伴う車両重量の増加は60kgにおさえられた。

ハードトップのルーフはガラス製で、ジェット旅客機のエアバスA350などに採用されている高分子分散型液晶(PDLC)技術により、センタースクリーンのボタンに触れるだけで一瞬で透明からスモークガラスの状態へと変化する。

クローズドのクーペ状態ながら、ルーフを透明ガラスにすれば光があふれる「空の美しさを楽しむ感覚」を、そしてわずか12秒で開閉するルーフトップを収納すれば風と外の世界をオープンエアで感じられる、まさに「チェロ=空」という名にふさわしいドライビングが楽しめる。

パワートレインは、MC20と同様の「ネットゥーノ」3LのV6ツインターボをミドシップし、8速DCTを介して後輪を駆動。最高出力は630ps、最大トルクは730NmというパワースペックもMC20のものと変わらない。公称の最高速度は320km/h以上、0-100km/h加速は2.9秒以下とアナウンスされた。

なお、展示されていたMC20チェロ・プリマセリエ・ローンチエディション(限定車)の価格は、4438万円とされている。

MC20 次はEVの「フォルゴーレ」

MC20は、16日まで千葉県で開催されている「オートモビルカウンシル2023」で日本初公開された。

会場のマセラティ・ブースにはもう1台、1964年式のマセラティ・ミストラル・スパイダー(3.5L)も並ぶ。マセラティ・オープンモデルのクラシックとモダンを対比させたというわけだ。また、会場内にはマセラティ・オープンモデルの系譜を紹介するパネルも展示されていた。

マセラティ日本法人の木村隆之 代表取締役兼アジアパシフィック地域統括責任者と、玉木一史 業務執行取締役ジャパン・ジェネラルマネージャー。
マセラティ日本法人の木村隆之 代表取締役兼アジアパシフィック地域統括責任者と、玉木一史 業務執行取締役ジャパン・ジェネラルマネージャー。    AUTOCAR JAPAN

プレスカンファレンスでは、まずマセラティ・ジャパンの代表取締役 兼 アジアパシフィック チーフ統括責任者の木村隆之氏が、ブースやオープンモデルについて紹介。美しいマセラティで楽しむオープンエアの走りについて語った。そして、マセラティのオープンモデルには続き(未来)があるという。

また、MC20のスタイリングはそのままに、フル電動化された「MC20フォルゴーレ」が近い将来にはラインナップされる予定と明かした。

続いて、マセラティ・ジャパンの業務執行取締役 ジャパン ジェネラルマネージャーの玉木一史氏がMC20の概要を紹介。

レースカー・メーカーとして生まれたマセラティにとって、軽量、低重心、かつ“風を感じて走る”オープントップのスポーツカーは常に重要な存在であり、と話す。

ブランドの新時代の幕開けを象徴して日本でも高い注目と多くの注文があるMC20のオープンモデルが登場したことで、日本においてマセラティ・ブランドがさらに強固なものになっていくと確信しているという。

前述のように今回展示されたMC20チェロは限定車の「プリマセリエ・ローンチエディション」だ。

ボディカラーは専用色のアクアマリーナで、新デザインの20インチ・マットブラック・ホイールに、ホワイトゴールドで「PrimaSerie」の文字がレーザー彫刻される。内装はアイスカラーのアルカンターラとレザーで覆われ、アクアマリーナのコントラストステッチがダッシュボードやヘッドレストの「PrimaSerie」の文字にも施されている。

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    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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