新たな日本市場向け自動車ブランド『エムタ』発表! 軽乗用EVを来年投入予定【BYDラッコのライバル?】
公開 : 2026.06.09 07:25
昨年横浜に設立されたEMTが、事業・ブランド発表会を実施。日本市場向け自動車ブランド『EMTA(エムタ)』を発表しました。森口将之がレポートします。
日中5社の出資により誕生
今年デビュー予定の新型車で話題になっている1台が、BYDの軽乗用EV『ラッコ』だ。発売日は7月28日に決まり、現在は車両価格当てキャンペーンを実施している。
ここにさらなるライバルが登場することが明らかになった。

といっても既存メーカーではない。昨年横浜に設立された『EMT』(エレクトリック・モビリティ・テクノロジーの略)が、5月27日に行われた事業・ブランド発表会で、日本市場向け自動車ブランド『EMTA(エムタ)』を発表するとともに、来年まず軽EVを市場投入すると表明したのだ。
EMTって何者? と思う人も多いかもしれない。同社はわが国のオートバックスとアネスト岩田、中国の奇瑞汽車(チェリー)、国軒高科(ゴーション)、悦達集団(ユエダ)の5社の出資により誕生した。
代表取締役CEOの何暁慶氏は、中国の自動車業界で40年以上の経験を持ち、経営幹部を歴任。一方CTO(最高技術責任者)の山本浩二氏、CMO(最高マーケティング責任者)の打越晋氏はいずれも、日本の自動車業界で活躍してきた。
チェリーの創立は1997年と、30年近いキャリアを持ち、昨年の販売台数は約280万台に達し、同国のベスト5に入っている。特筆すべきは、早くから輸出に力を入れていたことで、輸出台数ではトップを独走している。最近では日産の英国工場で、チェリーの同国向け乗用車の委託生産検討の覚書を締結したというニュースもあった。
こうした背景から考えると、チェリーがオートバックスと組んで日本に進出するという予想が成り立つが、実際にはチェリーは商品や技術のノウハウは供与するものの、生産は中国内の他社に委託し、バッテリーはゴーション製を使用。オートバックスとは販売面での検討を進めているという説明だった。
ブランド第一弾は軽EV
さらに車両開発や生産ラインの構築、上陸後のPDIなど、主要な部分はすべて日本人が担当することで、安全面や品質面を日本車レベルにしていくことも紹介された。「将来は日本で生産したい」というコメントも聞かれた。
発表会では、2029年までに4車種を投入していくこともアナウンスされた。第一弾となるのが軽EVで、外観写真も公開された。残り3車種はシルエットのみだが、いずれも軽より大きな車格になるようだ。

ブランド名のEMTAは、『Easy, Made to All』を語源としており、『すべての人の日常を幸せにする』というパーパスを掲げている。その価値を最大化するキーワードとして挙げられたのは、『ちょうどいい』、『楽』、『wow』の3つだ。
技術面では、『ちょっとホッとする、気分が少し上がる魔法をクルマに乗せて』という意味を『デイリーマジック』と表現し、マジックSDV、マジックシンク、マジックEV、マジックドライブという4つのポイントを紹介した。
具体的には、マジックSDVではフルスタックOTA、マジックシンクではスマートフォンとの統合制御、マジックEVではV2X・V2L対応、マジックドライブではAIが主体となるE2Eレベル2高度運転支援システムや自動駐車システムを搭載するという。日本の軽自動車より電脳化に踏み込んでいるという印象だ。
一方、販売方法としては、マジックスポットとマジックコネクトという2つのキーワードを挙げた。マジックスポットはディーラーだけでなく、ショッピングモールでの小型拠点や体験型スペースなどでもクルマと接してもらうこと、マジックコネクトはユーザーの情報がディーラー、アプリ、コールセンター、サービス拠点などに自然に引き継がれる構想のことだ。

























