ランチア・デルタS4をオマージュ 3.0L 4気筒ツインターボで最高出力650ps 

公開 : 2023.06.20 18:05

1980年代のラリーカー、ランチア・デルタS4へのオマージュとして、四輪駆動のグラッジ044Sが発表されました。3.0L 4気筒ツインターボを搭載し、0-100km/h加速わずか2.9秒とされています。

80年代のラリーカーに捧ぐ

イタリアの新興企業グラッシ・スクーデリア・ミラネーゼ(Grassi Scuderia Milanese)は、モンツァ・モーターショーで新型「044S」を公開した。1980年代のラリーカー、ランチア・デルタS4へのオマージュとされている。

044Sは、3.0L 4気筒ツインターボをリアに搭載し、最高出力650psを発生。四輪を駆動する。車両重量は1200kg(燃料・フルードを含まない場合は1100kg)で、0-100km/h加速は2.9秒とされる。

グラッシ044S
グラッシ044S    グラッシ・スクーデリア・ミラネーゼ

このタイムは、Hパターンのマニュアル・トランスミッションではなく、シーケンシャル6速AT車を搭載したモデルが対象となるようだ。

044Sはトラクションを最大化するために、3つのディファレンシャルを横方向と縦方向に分割したフルタイム四輪駆動を採用している。

フロントには285mm幅の19インチタイヤ、リアにはオーバーステアを抑えるために305mm幅のワイドタイヤが装着される。

ブレーキはフロントに6ポット、リアに4ポットのベンチレーテッドディスクを装備する。

設計はアルファ・ロメオ出身のデザイナー、ジュゼッペ・アルマーノ氏が担当したが、ランチア・デルタS4から明確なインスピレーションを受けている。

アルマーノ氏は044Sの空力特性を最優先し、高速走行時の安定性と燃費を向上させることを目標としたという。

グラッシは、044Sの価格や納期についてまだ明らかにしていないが、44台しか生産されないことから、この名前が付けられた。

この名前はまた、デルタS4に先行してイタリアのグループBラリーで活躍したランチア037にちなむものでもある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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