重い、よりも速い!

パワーボタンを押すと、ピロリロン♪とekクロスEVは目覚める。未来感。

ドライブに入れるとヒョーンと音をさせながら進む。滑空。何度EVに乗っても、この瞬間の気持ち良さったらない。例えるならば、ヨットの帆が風を掴んで推進するかんじ。音はない。ただ風を感じるだけのアレ。

そもそも1080kgという車重。195Nmものトルクがいきなり立ち上がるわけだから、重い、よりも速い! という驚きの方がはるかに上回る。
そもそも1080kgという車重。195Nmものトルクがいきなり立ち上がるわけだから、重い、よりも速い! という驚きの方がはるかに上回る。

ほとんど下ろしたての走行距離から今は4000km程走った。最初は少しこわばっているようなピョコピョコとしたストローク感が気になったけれど、今はずいぶんしっとりとした。ホイールベースが短いから、多少のピッチングを伴い、もちろん鷹揚なサルーン感とは異なるけれど、軽自動車では感じたことのない潤いに満ちた乗り心地。重心の低さのおかげもあって、ドライブがとかく爽快です。敷き詰めるバッテリーが結果的にシャシーを補強することで心許なさもない。これはぜひ読者の皆様にも味わってほしい……。

気にしていた車重については杞憂でした。そもそも1080kgという車重、これより軽いクルマを探すほうが現代では難しいうえに、195Nmものトルクがいきなり立ち上がるわけだから、重い、よりも速い! という驚きの方がはるかに上回る。

ロードノイズは軽自動車だからそれなりに入ってくるけれど、今自分がいる速度域と過去の経験を照らし合わせるならば、とっくの昔に内燃機関が雄叫びをあげているはず。なんと快適な移動であるかを噛みしめるのでした。

以上、特に電気のことを気にせず走らせた印象でした。クルマとしての気持ちよさはかなりのもの。ここに航続距離や充電環境が関わってくるとどうでしょう。というのが次回です。

もう既に、バッテリー残量0%/残り航続距離0kmというのも経験済みです。そのあたりのことを次回、レポートしますね。

もし読者の皆様のなかでも「ここが知りたい!」などが御座いましたら、ぜひコメント等を頂戴出来れば幸いです。

記事に関わった人々

  • 撮影

    小川和美

    Kazuyoshi Ogawa

    1986年生まれ。クルマ好きの父親のDNAをしっかり受け継ぎ、トミカ/ミニ四駆/プラモデルと男の子の好きなモノにどっぷり浸かった幼少期を過ごす。成人後、往年の自動車写真家の作品に感銘を受け、フォトグラファーのキャリアをスタート。個人のSNSで発信していたアートワークがAUTOCAR編集部との出会いとなり、その2日後には自動車メディア初仕事となった。
  • 執筆

    上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。

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