フォルクスワーゲン・シロッコ1.4TSI

公開 : 2014.10.14 23:20  更新 : 2017.05.29 18:57

■どんな感じ?

楽しさはかなりのもの。また簡単に、快適に運転できるのもこのクルマの良い点で、スタイリング、スペース、経済性がキャラクターに磨きをかける。

生粋のスポーツカーではないのだけれど、所作はとてもキビキビとしているし、フットワークも軽い。2008年式のシロッコと比べると、タイト・コーナーでの身のこなしも明らかにクイックになっている。

電制ステアリング・システムの完成度も高く、路面状況やタイヤの感覚も忠実に伝えてくれる。

エンジンは気持ちよくスムーズに回るものの、パワーバンドは非常に狭い。トルクのピークは1500rpmちょうどで訪れるのだが、実際のパワーバンドは2000rpmから4000rpmと言ったところ。そこから上は明らかな頭打ちが見受けられる。次々と変速していくのがもっとも美味しい領域を使える乗り方である。

その反面経済性はなかなかのもの。オドメーターは1600kmを刻んでいた6速MTのテスト車両でも15.6km/ℓから17.0km/ℓの間の燃費となった。

また深く大きい荷室は実用的であるし、後席を前倒しにした状態では容量は1000ℓまで拡大される。後席は乗り降りこそトリッキーな姿勢を強いられるが、いざ乗り込めば大人でも頭上、足元ともにまずまずの広さがある。前席も驚くほど快適だ。

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