ポルシェ911 詳細データテスト 魅力的なMT ハードな足回り できればよりアナログなシャシーを

公開 : 2023.09.09 20:25

使い勝手 ★★★★★★★★☆☆

インフォテインメント

10.9インチのタッチ画面を用いるPCMインフォテインメントシステムは、992型が導入された2019年にソフトウェアを更新した。新しいシステムはレイアウトがシンプルになったが、ポルシェコネクトを介したコテクティビティが改善し、AppleとAndroidのミラーリングが加わった。ただし、ワイヤレス接続ではない。

純正ナビは表示がクリアで、入力が素直で、視認性も高い。地図をメーターパネル内に表示することもできる。目的地の音声入力は大体一度で受け付け、リルートもなかなかいい感じだ。

インフォテインメントもオーディオも、まずまず満足できるレベル。とは言え、遮音性と引き換えに軽量化したカレラTは、オーディオを楽しむのに理想的なクルマではない。
インフォテインメントもオーディオも、まずまず満足できるレベル。とは言え、遮音性と引き換えに軽量化したカレラTは、オーディオを楽しむのに理想的なクルマではない。    JACK HARRISON

標準オーディオは8スピーカーの150Wシステムだが、テスト車は1152ポンド(約21万円)のボーズ・サラウンドサウンドシステムを装備。パワーはかなりあり、再現度は全般的に良好。もっとも、遮音性を下げたカレラTは、走るオーディオルームとして理想的とは言えない。

燈火類

LEDヘッドライトは標準装備。アクティブタイプのPDLSは2361ポンド(約43万円)のオプションで、テスト車にも装備されていた。

ステアリングとペダル

ブレーキペダルがセンターど真ん中で、その左右にクラッチとスロットルの各ペダルがほぼ等間隔に配置される。一見すると理想的な位置だが、全体的にもう少し右寄りならもっといい。実際には、ホイールハウスがあるので難しいのだが。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事