現代版モトコンポ発表 ホンダ・モトコンパクト 箱型に折り畳める電動スクーター

公開 : 2023.09.15 09:10  更新 : 2023.09.15 13:22

1980年代のホンダ・シティに積めたモトコンポをオマージュ 折り畳めるシンプルな電動スクーター 北米価格は995ドル(約14万7000円)

ホンダ・モトコンポの現代版 電動スクーター

1980年代初頭、ホンダ・シティと同時に発表されたホンダ・モトコンポをご記憶の読者もいらっしゃるだろう。小さなハッチバックの荷室へ、折りたたんで搭載できた原付バイクだった。

それをオマージュし、ホンダは電動スクーターのモトコンパクトを発表した。同社によれば、乗って楽しい、クルマから降りた「最初と最後の1マイル」の足となるソリューションだとしている。駆動用バッテリーでの航続距離は、19.3kmがうたわれる。

ホンダ・モトコンパクト(北米仕様)
ホンダ・モトコンパクト(北米仕様)    ホンダ

写真の通り、コンパクトでスクエアなデザインが特徴。車重は18.7kgと電動スクーターとしては軽量で、折りたたむとグラブハンドルを掴んで移動でき、スタッキングにも対応する。公共交通機関に持ち込むことが可能で、狭い場所での収納にも有利となる。

ゼロ・エミッションのモトコンパクトは、現代の都市部でのパーソナル・モビリティのために設計された。CO2の排出量を削減しながら、優れた利便性を提供すると、ホンダは主張する。

最高速度は24km/h。アメリカの電圧110Vのコンセントへ繋げば、3時間半で満充電が可能だという。

北米では2023年11月から、ホンダとアキュラのディーラーで発売される。価格は995ドル(約14万7000円)だそうだ。

まったく新しい電動SUVと同時に発売

アメリカン・ホンダ・モーター社の研究開発事業部を率いるジェーン・ナカガワ氏は、次のようにコメントしている。「モトコンパクトは、ホンダらしいユニークな製品です。本格的な電動化戦略における、楽しく、革新的で予期せぬ一面といえます」

「モトコンパクトは、まったく新しい電動SUVと同時に発売されます。お客様のゼロ・エミッション移動を支援することで、弊社のカーボンニュートラルの目標にも近づくことができます」

ホンダ・モトコンパクト(北米仕様)
ホンダ・モトコンパクト(北米仕様)    ホンダ

ライダーの快適性と利便性を念頭にデザインされ、市街地や広い大学キャンパスでの移動に適すると、ホンダは主張する。シートには柔らかいクッションが内蔵され、安全なグリップ、デジタルスピードメーター、キャリーハンドルなどを備える。

携帯アプリがリリースされ、ブルートゥースを介してライトや走行モードなどの設定が可能。ボディには小さな収納も用意され、搭載できる充電器も付いてくる。

フラットでシンプルなボディは、ステッカーなどによるカスタマイズも念頭にされたという。ヘルメットやバックパックなど、モトコンパクト・ブランドでのアクセサリー展開も予定されている。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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