イタリアで見つけた「超特別」なフェラーリ 17選 美しく希少なスーパーカーたち

公開 : 2023.11.12 18:05

フェラーリ360モデナ

最も楽しく、親しみやすいフェラーリの1台として知られる360。2シーター、ミドシップエンジン、後輪駆動のスポーツカーで、最高出力400psのV8を搭載し、0-100km/h加速4.5秒のタイムを誇る。表面的には極めてオーソドックスに見えるだろう。

しかし、滑らかなフロントエンド、F1の風洞実験に基づいた形状のヘッドライト、ドア後ろのインテークに空気を送り込むベルトラインなど、90年代前半に登場したフェラーリの中では特に美しい部類に入る。一見特徴のないボディは、ほぼ時代を超越したタイムレスなデザインである。

フェラーリ360モデナ
フェラーリ360モデナ

さらに、6速マニュアル・トランスミッションを搭載しており、クラッチペダルを持つ2000年代最後のフェラーリの1つとなっている。

フェラーリFXX

エンツォをベースとし、2005年にわずか29台しか製造されず、後述の599 XXと同じく希少なモデルとなっている。そのうち1台はミハエル・シューマッハのために特別に確保された。

599 XXとは異なり、エンツォに搭載されていたV12エンジンの排気量を6.0Lから6.3Lへと大型化。最高出力も660psから800psに向上し、変速100ミリ秒のF1にインスパイアされた6速トランスミッションが採用されている。

フェラーリFXX
フェラーリFXX

フェラーリ599 XX

新車価格は120万ポンド(約2億2000万円)からで、相当な富裕層でなければ購入できない。基本的にレースには出走できず、公道を走ることもなく、わずか29台しか製造されなかったため、実物を目にする機会はまずないだろう。しかし、一度出逢えば忘れがたい存在となる。チタン製のエグゾーストパイプからV12エンジンが発する騒音がその主な理由だ。

最高出力730ps、最大トルク70kg-m、レッドライン9000rpmまで迷わず回転し、0-100km/h加速を2.9秒以下で駆け抜け、最高速度は(ショートレシオギアによって制限されているが)315km/hに達する。

フェラーリ599 XX
フェラーリ599 XX

フェラーリFXX-Kエボ

ラ・フェラーリベースのFXX-Kに続くモデルで、エアロダイナミクスの強化により最高速度域で830kgのダウンフォースを発生する。200km/h走行時のダウンフォースはGT3マシンに近い640kgだ。

また、波紋をほとんど立てずに空気を切り裂くために、さまざまな仕掛けが施されている。リアにはアクティブ・リアスポイラーと連動する固定式ウイングが装着され、リア中央にはセンターウイング、リアコーナーにもウイングが備わっている。

フェラーリFXX-Kエボ
フェラーリFXX-Kエボ

記事に関わった人々

  • ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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