2024年より予約受付開始から、2025年秋ごろ納車へ

BYDは、日本市場向けに中型電気バス「J7（ジェイセブン）」を開発し、2024年1月1日より予約受付を開始、2025年秋に納車を開始する計画を発表した。

中型電気バス「J7」は、ブレードバッテリーを搭載することにより、高い安全性を確保しながら、車室内空間の拡大によるフルフラット化と高い航続距離性能を両立したと同社は語る。BYDジャパンは、環境と人にやさしい日本市場向けの新型電気バスの販売を通じて、一層公共交通の電動化を推進し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献するという。

中型電気バス「J7」販売の背景

路線バスにおける内燃機関から電動化への移行は、既に実証段階から普及期に突入しており、同時に車種の多様化や、効率の高い充電方法が求められるようになったと彼らは語る。

BYDの日本法人であるBYDジャパンは、2015年に中国自動車メーカーとして初めて日本国内に電気バスを納入して以降、日本市場に向けた車両の拡充や刷新を積極的に実施している。今回も後部エリアをフルフラットとし、左右独立型アクスルを日本市場向けとして2.3m幅を専用開発した。

日本の急速充電規格CHAdeMOにもいち早く対応し、コミュニティバスに最適な小型電気バス「J6」や日本の路線バスに最適な10.5mサイズの大型電気バス「K8」を次々と市場投入した。さらに「J6」/「K8」は本年末から早速、ブレードバッテリーを搭載した新型の納車が始まるという。中型車両もかねてより顧客からの要望を多く受け、開発は以前から計画されていたと語る。

BYDジャパンは、小型/中型/大型フルラインナップで日本市場のニーズに応える電気バスを展開し、効率の高い充電方法についても、複数の国産充電器メーカーと課題解決に向けた協議、実験を実施していると発表した。

今後の展開

中型電気バス「J7」は、2024年1月1日より予約受付を開始し、2025年秋を目途に納車を開始する計画だ。BYDジャパンは、2030 年までに小型/中型/大型問わず累計4000台の電気バスを販売することを目指しており、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していくとアナウンスした。

BYD中型電気バス「J7」の詳細

主要諸元

車長×車幅×車高：8990mm×2300mm×3255mm
最小回転半径：7.6m
バッテリー容量：192.5kWh（リン酸鉄リチウムイオンバッテリー）
航続距離：約250km
最高速度：70km/h
充電時間：約2.5時間
充電方式：CHAdeMO(≦90kW)
乗車定員：最大61人
タイヤサイズ：245/70R19.5（国内流通規格）
バリアフリー：国土交通省認定ノンステップ仕様に準拠/後部エリアフルフラット構造を採用

画像　BYD中型電気バス「J7」記者会見の模様とその他BYD車の詳細を見る　全156枚