BYD、回転式タッチスクリーン廃止へ アプリのスムーズな動作の妨げに 新型は「固定式」を採用

公開 : 2025.11.25 07:05

BYDの目玉機能の1つである回転式タッチスクリーンが廃止されることになりました。グーグルやアップルといった他社製アプリとの連携強化のため、「汎用性の高いユーザーインターフェース」が必要とのことです。

他社製アプリとの連携強化を図る

BYDは、サードパーティ製アプリやソフトウェアプラットフォームの採用を拡大するにあたり、回転式タッチスクリーンを段階的に廃止する。

回転式タッチスクリーンは、BYDの目玉機能の1つであり、小型ハッチバック『ドルフィンサーフ(中国名:シーガル)』をはじめとする全モデルに標準装備されている。

回転式タッチスクリーンはBYDの特徴の1つだが、実際の使用頻度は高くないという。
回転式タッチスクリーンはBYDの特徴の1つだが、実際の使用頻度は高くないという。

BYDは、画面を90度回転させる機能により、停車時だけでなく走行中の操作性も向上すると説明していた。例えば、縦向き表示にするとナビゲーションモードで前方視認性が向上し、横向き表示では停車中に画面全体を操作しやすくなるという。

しかし、現在、顧客が日常的に使用しているアプリとの連携を強化するため、この回転式タッチスクリーンの採用をやめる方針だ。

新型クロスオーバー『アット2』では、BYDとして初めて12.4インチスクリーンを横向きで固定する。今後、他のモデルでも回転機能は段階的に廃止される。

ステラ・リー副社長はAUTOCARに対し、次のように説明した。

「BYDは多くのアプリとの連携を開始しています。アット2はグーグルとアップル・カープレイに初めて対応するモデルです。最高のユーザー体験を提供する上で、回転式スクリーンはアプリのスムーズさを制限することになります」

「第二に、市場のフィードバックも考慮しました。回転式スクリーンは好評をいただいていますが、実際の使用率は非常に低いのです」

リー氏は「次なる焦点は自動運転」だとして、アップルやグーグルといった企業との提携を強化するため、より汎用性の高いユーザーインターフェースが必要になると述べた。

「最高の体験を提供するため、プラットフォームの汎用性を高めたい。グーグルのような一部のアプリに関しては、まだ少し遅れています」

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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