600m先の状況も認識「走行中によそ見OK」 ポールスター4へ初同乗 リアウインドウを省き空力追求

公開 : 2023.11.28 19:05

高さ以外はメルセデス・ベンツEQE SUVに近い

スタイリングは、航続距離を最大に伸ばすことを重視して仕上げられた。全高を下げるため、ルーフ部分の構造材、横方向のヘッダーレールは後方へ移動。リアシートの後ろ側、通常ならリアウインドウがある場所へ渡されている。

低いルーフラインが後方へ向けて滑らかにカーブを描き、リアウインドウは備わらない。後ろの視界は、ルーフ部分に取り付けられたカメラによって確保する。空気抵抗を示すCd値は、0.269。テスラモデルSは、0.208だ。

ポールスター4(海外仕様)
ポールスター4(海外仕様)

ポールスターのCEO、トーマス・インゲンラート氏は、以前ボルボでデザインを率いていた人物。4のスタイリングにも、強い影響を及ぼしてきた。

彼は、保守的な自動車メーカーなら、市場調査でこのアイデアに対する反応を推し量っているところでしょうと、冗談交じりに話す。「外部で評価する必要があるようでは、デザインのリーダーとはいえません」

かくして、4のボディサイズは全高が1544mmと低い。全長は4839mm、全幅は2008mmと、高さ以外はメルセデス・ベンツEQE SUVに近い。

駆動用バッテリーは、実用量で94kWh。シングルモーターの最高出力は272ps、ツインモーターでは544psがうたわれる。後者の場合、0-100km/h加速を3.8秒でこなす。

今回、4への同乗を許されたのは、スウェーデンや中国ではなく、アメリカ・カリフォルニア州のサンタモニカだった。

ミニマリスティックな内装 乗り心地は硬め

インテリアは、ファッションに影響を受けたという。内装素材はモダンだが、デザインはミニマリスティック。センターコンソールにロータリースイッチが備わるが、それ以外は実際に押せるハードスイッチは見当たらない。エアコンにも。

フロントシート周辺の印象は、ひと回り大きな2。ダッシュボード中央には、横に長いタッチモニターが配される。ドライバーを包み込むようにデザインされ、スポーティな雰囲気がある。

ポールスター4(海外仕様)
ポールスター4(海外仕様)

車載機能の殆どは、タッチスクリーンを介する。この方が扱いやすいと考えているらしい。フロントガラス上のバックミラーは、モニターから通常の鏡へ切り替えられ、後ろに座る子供の様子も確認できる。

リアシート側は広々。リアウインドウを廃したことで、低い見た目以上にゆとりがある。後方には、ガラスの代わりにバックライトパネルが備わり、パノラミック・ガラスルーフも載っているため、車内は明るく開放的だ。

試乗車は四輪駆動のツインモーター。サスペンションの設定は、タッチモニターを介して調整できる。ソフトウェアのデバッグは残っているようだが、乗り心地は硬め。ポールスターとして、通じる特徴といえる。

4にはツインモーターと、ベースグレードとなるシングルモーターの他に、高性能仕様のパフォーマンスも登場する。こちらは、ブレーキやホイール、タイヤがアップグレードされる。

サスペンションも、スチールコイルのスプリングレートが引き締められる。だが、エアスプリングは予定されていない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    役職:編集委員
    新型車を世界で最初に試乗するジャーナリストの1人。AUTOCARの主要な特集記事のライターであり、YouTubeチャンネルのメインパーソナリティでもある。1997年よりクルマに関する執筆や講演活動を行っており、自動車専門メディアの編集者を経て2005年にAUTOCARに移籍。あらゆる時代のクルマやエンジニアリングに関心を持ち、レーシングライセンスと、故障したクラシックカーやバイクをいくつか所有している。これまで運転した中で最高のクルマは、2009年式のフォード・フィエスタ・ゼテックS。
  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    役職:編集者
    自動車業界で10年以上の経験を持つ。欧州COTYの審査員でもある。AUTOCARでは2009年以来、さまざまな役職を歴任。2017年より現職の編集者を務め、印刷版、オンライン版、SNS、動画、ポッドキャストなど、全コンテンツを統括している。業界の経営幹部たちには定期的にインタビューを行い、彼らのストーリーを伝えるとともに、その責任を問うている。これまで運転した中で最高のクルマは、フェラーリ488ピスタ。また、フォルクスワーゲン・ゴルフGTIにも愛着がある。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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