「メーカー主催」オーナー交流の大切さ AOG湘南里帰りミーティングで知る

公開 : 2023.11.26 14:45

メーカーがオーナーと触れ合う場。その1つがイベントです。AOG湘南里帰りミーティングでその大切さを痛感しました。

オーテック乗り集合 申し込みは377台に

3連休の初日で朝から好天となった10月7日に、神奈川県にある大磯ロングビーチの駐車場にて「AOG湘南里帰りミーティング」が開催された。

「AOG」とはオーテック・オーナーズ・グループのことで、文字通り日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC=2022年4月にオーテックジャパンとニッサン・モータースポーツ・インターナショナルが統合されて発足)のクルマを愛用しているユーザーに対してNMCが感謝の意を込めて開催しているビッグイベントだ。

メーカー主催となる本ミーティングは、16回目の開催。オーテックジャパンとNISMOが統合し「NMC」になっても続けられている。
メーカー主催となる本ミーティングは、16回目の開催。オーテックジャパンとNISMOが統合し「NMC」になっても続けられている。    高桑秀典

2004年に開催されたプレイベント的な催しまでをカウントすると今回で16回目で、コロナ禍の影響で2020年と2021年の2回は実施せず、昨年3年ぶりに再開(社名変更後の初開催)。今年はコロナ前を上回る規模での開催となった。

単一車種ユーザーのオーナーミーティングとは異なり、NMCというメーカーが主催するイベントなので参加人数が多く、今年は743名、377台という申込受理数での開催に。参考までに記しておくと、ノートの73台が最多勢力で、マーチの63台、セレナの59台がそれに続く。S15型シルビアのオープンモデルで、電動式メタルルーフを採用していたレア車のヴァリエッタまで複数集まっていたのが印象的だった。

常連の参加者が多いのかと思ったら、毎回3割が“初参加”とのことなので、着実にNMCのクルマを愛用しているオーナーが増えているのだ。

車種ごとに駐車するシステムなので、同じクルマに乗るユーザー同士が気軽に交流できる点も、毎回AOG湘南里帰りミーティングが盛況である理由の1つなのだといえるだろう。

里帰りに、未来の人材もやってくる?

参加人数が多いこともあり、今回は80名の社員が運営スタッフとして参加者たちをサポート。会場のあちらこちらでユーザーとのつながりを深めた。

オーテックはユーザーとのこういった場でのつながりからも、真に求められているモノに対する理解を深め、ニーズにマッチした製品を提供しているのだ。

この夏、「高性能セダンの世界にまさかの新モデル」と話題になったスカイラインNISMOも展示。
この夏、「高性能セダンの世界にまさかの新モデル」と話題になったスカイラインNISMOも展示。    高桑秀典

開会式でNMCの代表取締役社長兼最高経営責任者である片桐隆夫氏が「子どもの頃、親と一緒にAOG湘南里帰りミーティングを楽しんでいた女性が、会社とユーザーとの距離が近い、ということで今年の新入社員として入ってきてくれました」と話していたが、そういうエピソードを披露できるほど“メーカー主催オーナーミーティングの先駆け的イベント”を長く続けてきており、なおかつユーザーフレンドリーなのだ。

メーカー主催のオーナーミーティングだが、AOG湘南里帰りミーティングはユーザーが主役の大規模なオフ会のような雰囲気になっている点が特徴で、展示物をただ単に見るのではなく、愛車で参加したすべてのNMCユーザーが主人公になれるコンテンツがたくさん用意されている。

車両展示から紹介すると、最新のオーテックブランド車、ニスモロードカー、車中泊仕様車、商用特装車、福祉車両、幼児通園車、海外向けのパトロール NISMOおよびパスファインダー Rock CREEK、オーナーから寄贈されたオーテック ザガート ステルビオという充実の内容だった。

片桐氏によるとNMCが総力を結集して製作したクルマの第一弾がスカイライン NISMOとのことで、会社的に気合いが入っているこちらはJGTC GT500用レーシングエンジンの真横で2台が披露された。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」

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