メルセデス・ベンツGLS/AMG GLS/マイバッハGLS 新型発表 全モデルISG搭載で電動化へ

公開 : 2023.12.18 11:45  更新 : 2024.02.09 23:59

新型GLSおよびメルセデス・マイバッハGLS共通の特長

Eアクティブ・ボデイ・コントロール

新型GLSおよびメルセデス・マイバッハGLSのサスペンションにはEアクティブ・ボディ・コントロールを設定し、エアマティックのシステムをベースに4輪それぞれに48V対応のアクチェーターを追加、スプリングレートとダンパーの減衰力を個別制御することが可能となった。

ロードサーフェススキャン

ステレオカメラで前方の路面のアンジュレーションをモニターし、あらかじめダンパーの減衰力を演算して準備する機能で、これによりタイヤへの初期入力から適切に減衰させるとともに、ばね上にその振動を極力伝えずフラットな乗り心地を提供するという。

メルセデス・ベンツ新型「GLS」/「メルセデス・マイバッハGLS」
メルセデス・ベンツ新型「GLS」/「メルセデス・マイバッハGLS」

ダイナミックカーブ機能のカーブでは、コーナリング時のロールによるばね上の傾きを修正し水平になるよう制御する。オフロードモードでの脱出機能は、砂丘などでスタックした際に抜け出せるよう支援するもので、サスペンションが4輪を個別に上下させる動作を繰り返し、タイヤが地面に加える荷重を増減させることによりトラクションを復帰させる。また、メルセデス・マイバッハGLSにのみ設定されているダイナミックセレクトの「マイバッハ」は「コンフォート」が全席に対して乗り心地の重視するのに対し、後席の乗り心地に焦点を絞った制御を行うという。

AMGアクティブ・ライド・コントロール

GLS 63には、高いアジリティとニュートラルなコーナリング、最適なトラクションを実現する「AMGアクティブ・ライド・コントロール」を採用した。前後アクスルそれぞれに配されたアクチュエーターが独立して動き、車体の安定化を図る仕組みだ。

電気機械式でレスポンスが速く、1秒あたり1000回の頻度で路面の状態に対応した制御を行うことが可能となる。これにより、直進時にはしなやかな足回りによる快適な乗り心地を発揮しながら、コーナリングや車線変更時にはロールを効果的に抑制し、より快適でダイナミックなドライビングを可能としたと語られた。

最新世代のステアリングホイール

新型GLSおよびメルセデス・マイバッハGLSには、メルセデス・ベンツの最新世代のステアリングホイールも採用される。

ナビゲーションやインストルメントクラスター内の各種設定や安全運転支援システムの設定を手元で完結できる機能性も有し、従来はタッチコントロールボタンへの接触やステアリングホイールにかかるトルクで判定していた、ディスタンスアシスト・ディストロニック使用時のハンズオフ検知機能のために、リムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用した。これにより、ステアリングホイールにかかるトルクがなくとも、ドライバーがステアリングホイールを握っていることが認識され、ディスタンスアシスト・ディストロニックの使い勝手を向上させている。

GLS 63には、AMGドライビングスイッチを備えたAMGパフォーマンスステアリングを採用。ドライブモードをセンターコンソールのAMGダイナミック・セレクトおよびAMGパフォーマンスステアリングのスイッチで様々な状況に最適な制御を選択することができ、ドライブモードとは独立して、マニュアルシフトへの切り替えなどがセンターコンソールの液晶表示ボタンで操作することが可能となる。

新型GLSおよびメルセデス・マイバッハGLSその他の機能

「オフロード」モード

新型GLSおよびメルセデス・マイバッハGLSには、スイッチ操作1つでエンジンやトランスミッションの特性を切り替えるダイナミック・セレクトの中に「オフロード」モードが加えられた。このモードでは、トランスミッションがオフロードモードに切り替わり、雪道や悪路での走破性を高め、「DSR(ダウンヒル・スピード・レギュレーション)」も備えており、急な下り坂での安定した走行もサポートする。

トランスペアレントボンネット

オフロードモードでは、360°カメラシステムを使い「トランスペアレントボンネット」機能が使用可能となる。メディアディスプレイにクルマのフロント部分下方の路面の映像(フロントタイヤとその操舵方向を含む)を仮想的に映し出す機能で、進路上にある大きな石や深い窪みなどの障害を車外に出ることなく確認することができる。

オフロードスクリーン

メルセデス・ベンツ新型「GLS」/「メルセデス・マイバッハGLS」
メルセデス・ベンツ新型「GLS」/「メルセデス・マイバッハGLS」

新開発のオフロードスクリーンは、コックピットディスプレイおよびメディアディスプレイに情報や操作スイッチ類、さまざまな機能を分かりやすく配置する機能である。コックピットディスプレイには、車両の傾き/路面の勾配/標高/コンパス/車速/エンジン回転数が表示され、これに加えメディアディスプレイには、周辺地形におけるGLSの現在の姿勢やフロントホイールの操舵角などが表示されるという。これにより、オフロード走行に関連するすべての運転機能を1つの画面で簡単に操作することが可能となる。

MBUX ARナビゲーション

新型GLSおよびメルセデス・マイバッハGLSは、ARナビゲーションを標準装備し、目的地を設定して行先案内をする場合、地図上に進むべき道路がハイライトされるが、加えて車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、その進むべき道路に矢印が表示されるという。これにより、より直感的にどの道路に進むべきかを判断することが可能となるとメルセデス・ベンツは述べた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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