クルマ漬けの毎日から

2021.12.28

【クロプリー編集長コラム】取材を通して見た「2021年」前編

3月 GTOエンジニアリング

かつて、GTOエンジニアリングの唯一のビジネスは、フェラーリの世界で最高のレストアをすることだった。

というのも、以前はレストアを必要とするクルマの供給がたくさんあったからだ。

だが、その供給が少なくなってきた時、GTOエンジニアリングはエンジンをはじめとするその他の重要で複雑な構成部品をつくり始めた。

そしてついには、GTOエンジニアリング独自のクルマの製造を行なうようになったのだ。

私はこの会社を訪問し、創始者のマーク・ライオンと話した。また、GTOエンジニアリングが手掛けたこの250 SWBのレプリカに、敷地内で試乗させてもらった。

どの点もオリジナルと同じように素晴らしかったが、荒削りなエッジはわずかになめらかになっていた。

4月 アルファ・ロメオ・アルファスッドti

自分は幸運な人生を送っていると思うのは、どんな時だろうか?

アルファスッドtiを運転してオーストラリアを横断し、その思い出話をしている時は、きっとそう思うはずだ。

1975年、私はアルファスッドtiのハンドルを握って一人旅に出た。

アデレードからシドニーまでの片道900mile(約1450km)を14時間で走行したのだ。
今年4月、AUTOCARの姉妹誌「Classic & Sports Car」からアルファスッドについて書いてほしいと頼まれた。

オーストラリア時代からの私の友人、ピーター・ロビンソンが送ってくれた、昔私が書いたスッドの記事の切り抜きには、25歳の私がフルスロットルで運転している写真が載っている。ホイールのアングルがなんだか変だが、アルファスッドtiとの旅は実に素晴らしかった。

5月 フォード・マスタング・マッハE

これはフォード・マスタング・マッハE。

グッドウッドでこのマスタングに初めて試乗した。多くの点で優秀なクルマだと思ったし、世界的な成功が期待できる。

だが、ステアリングとサスペンションを少し見直してもらえると、さらに良いと思う。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    AUTOCAR UK Editor-in-chief。オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。

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