クルマ漬けの毎日から

2023.09.10

メディア向け試乗会に参加し、ロータス・エミーラV6モデルに試乗。帰宅後、愛車のアルピーヌA110とエミーラを比較してみました。

ロータス・エミーラとアルピーヌA110の比較【クロプリー編集長コラム】

もくじ

グッドウッドで エミーラに試乗
エミーラ vs A110 帰宅後に比較

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

グッドウッドで エミーラに試乗

グッドウッドでメディア向けの試乗会が開催され、私はロータス・エミーラ、マセラティ・ギブリ、フォード・マスタング(V8)、アストン マーティンDBX707に試乗した。

とくにロータス・エミーラについては、新鮮なうちにそのインプレッションを家へ持ち帰り、1年前に購入した自分のアルピーヌA110と比較してみた。

グッドウッドで試乗の出番を待つ2台のロータス・エミーラ。

じつのところ、エミーラとA110には共通点があるのだが、その数は予想よりも少なかった。

エミーラ vs A110 帰宅後に比較

エミーラの後にA110を運転すると、A110のほうが小型で、いくぶん剛性が低いという印象を持つ。

A110を運転しはじめるとすぐにそう感じるが、その理由はA110のほうが20%軽量だからであろう。またA110には、ルノーらしさも感じる。

クロプリー編集長のアルピーヌA110

一方、ロータスには、ついにインテリアの質感も備わった。

1つ意外だったのは、ロータス・エミーラのスムーズでバランスの良いV6エンジンよりも、アルピーヌA110のきびきびしたエンジン(4気筒)のほうが自分の好みなのだとわかったこと(私のA110はスポーツエグゾースト付き)。

エミーラのほうが速いのだが、どういうわけか私は4気筒エンジンに弱いのだ。

ロータス・エミーラV6ファーストエディション(英国仕様)

グリップはエミーラのほうが優秀で、とくに濡れた路面ではそう感じる。だが、両者の差は大きくない。

驚いたのは、エミーラは平坦な道を走っていても、まるで路面電車のレールの上を走っているかのように運転しにくい時があることだ(私より前に試乗したドライバーが、タイヤを縁石にひどくぶつけたのだろうか?)。

このため、このエミーラはステアリングの正確性が損なわれているという印象を持った。

ロータス・エミーラV6ファーストエディション(英国仕様)

ところで、私はアルピーヌA110をロータス・エミーラに買い替えるだろうか? それはないだろう。コストとパフォーマンスの両面から、A110は私に合っているクルマだから。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。

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