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斬新すぎたデザイン 3代目ビュイック・リビエラ ハリウッドの名脇役 前編

2019.10.20

100字サマリー

最先端のデザインを備え、フルサイズの「アメ車」として銀幕の脇役にも選ばれた3代目ビュイック・リビエラ。斬新すぎたボディが災いして人気は低迷し、1971年から1973年の短命で4代目へと交代しました。そんな1台を振り返ります。

もくじ

最上級パーソナル・ラグジュアリーカー
映画の名脇役として活躍した「悪者」
フェラーリとロールス・ロイスの良いとこ取り
賛否両論を招いた大胆なデザイン

最上級パーソナル・ラグジュアリーカー

text:Alstair Clements(アラステア・クレメンツ)
photo:Will Williams (ウィル・ウイリアムズ)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
1963年から1965年の初代ビュイック・リビエラはアメリカの自動車黄金期を過ごしたクルマだった。ビル・ミッチェル率いるゼネラルモーターズのデザイン部門に属した、ネッド・ニクルスによる素晴らしいスタイリングを持ち、デトロイト生れのクルマの中でも最も印象深いクルマの1台だと思う。

それに続く3代目、1971年から1973年までのビュイック・リビエラは、陰りゆくGMブランドの中にあって、最初で最後の独立したモデルだった。4代目以降はモデルと車体を共有し、エンブレムだけを張り替えたバッジエンジニアリング化していくのだ。

3代目ビュイック・リビエラ
3代目ビュイック・リビエラ

モデルレンジの中でも最上位に位置した、パーソナル・ラグジュアリーカーのデザインは少々過激すぎ、中古車としても人気が出ることはなかった。そんな安物感のイメージは、映画やテレビの脇役として登場しても、向上することはなかった。

1965年にはアートハウス系の映画にも登場するが、1971年から1973年のリビエラはギャングなどのクルマとして登場。派手なカーアクションの後、破壊されるのがいつもの流れ。

1990年代に盛り上がったハリウッド映画の中でも、1970年代の中古車は脇役の丁度いい小道具になった。ギャングスターが安く買って乗り回すようなイメージだ。1993年の「レッドロック/裏切りの銃弾」には1971年型にニコラス・ケイジが乗っていたし、1997年の「アイス・ストーム」ではケビン・クラインがドライブ。

 
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