【偉大なる血脈】ミハエル・シューマッハの息子、ミック・シューマッハの現在地 目指すは最高の舞台 前編

2020.01.18

サマリー

7度のF1ワールドチャンピオン、ミハエル・シューマッハの息子、ミックは2019年シーズンをF2で過ごしました。メルセデスからの誘いを断り、フェラーリのドライバー・アカデミーを選んだ彼が目指すのは、もちろん父と同じF1ドライバーです。そんなミックのいまに迫ります。

もくじ

祝福か呪縛か?
初めてのフィオラノ
イタリアの情熱
大きな家族

祝福か呪縛か?

それは祝福だろうか? それともある種の呪縛なのだろうか?

偉大な父を持つ息子がいつかは必ず直面しなければならない問題だ。

マカオF3を戦うミック・シューマッハ。彼はヨーロピアンシリーズで勝利している。
マカオF3を戦うミック・シューマッハ。彼はヨーロピアンシリーズで勝利している。

逃れることの出来ない父との比較に直面したり、その血脈に対する周囲からの期待に応えることが出来ないと自ら悟った時にこそ、彼らはこうした問いに答えを出す必要に迫られる。

ミック・シューマッハにとっては2019年がまさにそんな年だった。

2019シーズン、伝統あるプレマ・レーシングからフォーミュラ2に参戦したミックは、20戦中8戦でトップ10フィニッシュを果たしており、ハンガリーの高速レースでは初優勝も飾っている。

一方で、この2018年の欧州フォーミュラ3チャンピオンは12戦でノーポイントに終わっており、ミスが原因でのリタイアも5回喫している。

それでも、この魅力溢れる礼儀正しい青年は、偉大な父も30年前に通過したメルセデスF1チームからのジュニアプログラムへの誘いを断り、フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)のメンバーとなることを選んでいる。

これまでのところ、順風満帆とは言えないかも知れないが、ミックの中にも偉大な父のDNAが深く息づいていることに疑いの余地はない。

父、ミハエルが完ぺきなドライビングを求めて年間8万kmもの走行を行っていたフィオラノ・サーキットを舞台に、F8トリブートで周回を重ねる合間に放たれる質問への答えを探す様子からもそれはハッキリしている。

マラネロの目と鼻の先にあるこのサーキットでのミックの最初の思い出は、父親がラップタイム更新を狙っている間に50ccのバイクで走り回っていたことだと言う。

 
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