【誰がライバル?】キックス登場、コンパクトSUV市場に活気 エクストレイルからダウンサイジングも?

公開 : 2020.06.28 05:50  更新 : 2021.04.22 13:28

10年ぶり登録車導入。登場した日産キックスは、コンパクトSUV市場に活気をもたらしそうです。概要をふまえ、どのクルマがライバルであるか考えます。日産のさらに大きいSUVからダウンサイズも考えられます。

キックス日産の世界戦略車の1つ

text:Kenji Momota(桃田健史)

日産期待の「キックス」、ついに日本上陸。

コンパクトSUVの国内勢力図がまた変化した。

星野朝子副社長は「国内向けでのブランニュー登録車導入は10年ぶり」と久々の新車発売に自信を見せた。
星野朝子副社長は「国内向けでのブランニュー登録車導入は10年ぶり」と久々の新車発売に自信を見せた。    日産

日産は2020年6月24日正午、キックスのオンライン発表会を行い、6月30日に発売すると明らかにした。

星野朝子副社長は「国内向けでのブランニュー登録車導入は10年ぶり」と久々の新車発売に自信を見せた。軽自動車では、昨年に「デイズ」、今年「ルークス」を導入している。

そもそもキックスは、2016年にブラジルや中国などの新興国、追ってアメリカでも発売されている日産の世界戦略車の1つ。

搭載エンジンは販売国別に1.5ガソリンと1.6Lガソリンがあり、加えて今年5月にタイでeパワー搭載車が世界初公開された。

日本仕様はタイ生産による輸入車で、タイ仕様と同じく1.2Lガソリンエンジンを使ったeパワー。日本で発売されている「ノートeパワー」向けと比べて、最大出力を約20%増とし中高速域の力強さを高めた。

また、制御の最適化により発電のためのエンジン始動頻度を減らし静粛性を上げた。

ボディサイズは、全長4290mm×全幅1760mm×全高1610mm、ホイールベースは2620mm。
燃費はWLTCモードで21.6km/L。駆動方式はFFのみ。

グレードは、X(275万9900円)と、Xツートーンインテリアエディション(286万9900円)の2つのみだ。

SUV激戦区と化した日本マーケット

今回のキックスを含めて、日本では各メーカーがSUV攻勢を仕掛けている。

排気量1Lモデルでは、月販販売ランキングの上位を続けている、トヨタライズ。その原型である、ダイハツ・ロッキー。

ダイハツ・ロッキー
ダイハツ・ロッキー    ダイハツ

軽自動車では、スズキ2代目ハスラー。やや毛色が違うが、基本的にはハスラー対抗馬である、ダイハツ・タフト

中型モデルでは、上級さが増しても価格抑えめで、すでにバックオーダー多数抱える、トヨタ・ハリアー。その原型であるRAV4ではプラグインハイブリッド車が登場した。

今後は、秋口を目途に、欧州で先行発表された、トヨタ・ヤリスの派生車ヤリス・クロスマツダ初の量産型EV「MX-30」も市場導入される見込みだ。

年後半から来年にかけての登場が予測されるのが、9月目途にアメリカ先行発売される日産エクストレイルと、その兄弟車である三菱アウトランダー

そして、日本最上級レベルの本格四駆トヨタ・ランドクルーザーと続く。まさに、SUVラッシュである。

ミニバンからSUVへのシフト、軽でのクロスオーバーSUV市場が拡大、そしてSUVからSUVへの買い替え需要と、SUV市場はまだまだ伸びそうだ。

こうしたSUV激戦区と化した日本市場を、キックスはどのように戦い抜いていくのか?

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