メルセデスAMG “1000馬力” の「スーパーSUV」開発スタート 完全独自設計で2026年導入か

公開 : 2024.04.16 06:25

メルセデス・ベンツはAMG専用の「新型SUV」の開発に着手している。AMGのオリジナル設計で、合計出力1000psを超える高性能の電動SUVになると予想される。

AMG専用SUV 3年以内に導入か

ドイツの自動車メーカーであるメルセデス・ベンツは、独自のEV用プラットフォームをベースにしたハイパワーの新型フラッグシップSUVの開発を開始した。弊誌の取材で明らかになった。

高性能ブランドのAMGから2026年に導入される見込みで、BMW XMやロータスエレトレなどに相当する電動SUVとして構想されている。

EV専用プラットフォームと高出力モーターを用いた「AMG専用SUV」が開発中のようだ。(編集部作成予想イメージCG)
EV専用プラットフォームと高出力モーターを用いた「AMG専用SUV」が開発中のようだ。(編集部作成予想イメージCG)    AUTOCAR

メルセデス・ベンツの既存モデルをベースにするのではなく、スタイリングもインテリアレイアウトもAMGの完全独自設計となる。ブランド初の専用SUVだ。しかし、位置づけとしては、現在のメルセデスAMG GLE 63の後継車と言えるだろう。

関係筋の話によると、今後発表されるコンセプトカーによってスタイリングを予告するという。全長は「ビジョンAMGコンセプト」と同程度の約5100mmとされ、ホイールベースは3000mm以上と広い室内空間と多用途性を備えている。

なお、ライバルのBMW XMは全長5110mm、ホイールベース3105mmである。

新型車の主な特徴としては、800Vの高電圧駆動システム、特許を取得した軸流電気モーター、そしてメルセデス・ベンツ社内で「AMG.OS」と呼ばれる車載OSがある。

新しいEV用プラットフォーム「AMG.EA」をベースとするが、技術的な仕様はまだ不明な点が多い。AMGによると、さまざまな電気モーターのレイアウトに対応できるという。

電気モーターは英国企業ヤサ(Yasa)による開発で、1基あたりの重量はわずか24kg、最高出力480ps、最大トルク81.5kg-mとされている。複数搭載することで、新型SUVでは合計出力1000psを超えることもできるだろう。

生産は、ドイツ・ジンデルフィンゲンの工場で行われる予定だ。同工場の関係者によると、同じライン上で2車種の電動AMGモデルを生産する準備がすでに進められているという。これは新型SUVと、2025年導入予定の新型GT 4ドア・クーペと考えられる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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