【早くもジャパン・プレミア】 ベントレー新型コンチネンタルGT V8 PHEVで782psへ

公開 : 2024.06.29 11:45

ベントレーはV8 PHEVとなり、歴代最強の782psを発揮する第4世代のコンチネンタルGTを早くもジャパン・プレミアしました。ベントレーのデザイン革命の先駆けとなるべくシングル・ヘッドランプも採用されます。

PHEVになった第4世代のコンチネンタルGT

ベントレー・コンチネンタルGTがPHEVを採用した第4世代に進化した。6月25日にワールド・ローンチされた新型ベントレー・コンチネンタルGTが、その2日後となる27日に早くもジャパン・プレミアが行われ、GTCスピードが持ち込まれた。

新型コンチネンタルGTシリーズは、105年のベントレーの歴史の中で最もパワフルでダイナミックな性能を備え、究極のパフォーマンスとラグジュアリーさを融合させている。

ベントレー新型コンチネンタルGT
ベントレー新型コンチネンタルGT

先代までコンチネンタルGTのエンジンは、6LのW12と4LのV8ツインターボが使用されていたが、第4世代では4L V8ターボ・エンジンに電動モーターを組み合わせたPHEVを採用したことが最大の特徴だ。

スタイリング的には2003年にスタートしたコンチネンタルGTを象徴してきた丸4灯ヘッドランプを捨て、1952年に登場したタイプRコンチネンタル以来となるシングル・ヘッドランプが採用された。ライトの中央に水平に配された「アイブロウ」が精悍な印象を与え、ベントレーのデザイン革命の先駆けという。

新型コンチネンタルGTシリーズは、68%が一新された新型部品で構成されるという。一方で基本的なボディコンストラクションは先代を受け継ぎ、PHEV化に対応したモディファイが施された。

また、今回の第4世代では、クーペのGTとコンバーチブルのGTCが同時に発売された。これは、2003年に始まるコンチネンタルGT史上初の出来事となる。

統合出力782psは歴代最強

新設計の4L V8エンジンは、燃料噴射圧を200barから350barに引き上げ、よりクリーンな燃焼により排出ガス性能を改善。電動モーターがターボラグを解消するため、ツインのシングルスクロール・ターボチャージャーが採用されている。

内燃エンジンは600psを発揮し、そこにエンジンとギアボックスの間に組み込まれた走行用電動モーターの190psを加え、統合ピーク出力は782psに達する。先代のW12エンジンの最高出力が659psだったのに対し19%のパワーアップを実現。最大トルクもW12エンジンの91.7kg-mから101.9kg-mへと増大している。

ベントレー新型コンチネンタルGT
ベントレー新型コンチネンタルGT

PHEVシステムは、新設計の400V電気アーキテクチャーにより、現代のプレミアム・ブランドが提供するパワートレイン技術の中で最も先進的な融合を実現。走行用バッテリーは25.9 kWhの容量でトランク下に配置。電動モーターのみで約81kmの走行が可能。電動アシストの効果もあり、CO2排出量は29g/kmまで低減された。

向上した動力性能に対応して、新型2チャンバー・エアスプリングと新型デュアルバルブ・ダンパー、ベントレー・ダイナミックライド(48Vアクティブ・アンチロール・コントロール)、e-LSD、トルクベクタリングを組み合わせた新型シャシーが受け止める。

コンチネンタルGT史上最高の乗り心地とハンドリングは、49:51というリア寄りの前後重量配分によって実現したと謳われている。

PHEV化によりベントレーのロードカー史上最もパワフルなモデルとなり、0-100km/h加速は3.2秒で駆け抜け、最高速度は335km/hをマークする。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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