「サファリ」の伝統を継ぐ 新型 日産アルマダ 北米で発表 世界制覇を掲げる3代目 3.5L V6で425ps 

公開 : 2024.09.05 19:05

「サファリ」の伝統を継ぐフルサイズSUV、日産アルマダの3代目が北米で発表 車高調整式エアサスが標準のプロ-4Xを新設定 3.5L V6ツインターボで425ps プロパイロットも実装

旧サファリの伝統を継ぐフルサイズSUV

「世界制覇」を掲げる3代目アルマダを、日産はアメリカで発表した。最新技術を積極的に取り入れ、オンロードでの快適性を高めつつ、プロ-4Xグレードでは悪路性能も大幅に向上させたとしている。

アルマダは、70年以上の歴史を有する日産パトロール(サファリ)の伝統を継ぐ、フルサイズSUV。同じタイミングで、並行開発された新型パトロールもアラブ首長国連邦で発表されているが、技術的には多くを共有している。

新型 日産アルマダ・プロ-4X(北米仕様)
新型 日産アルマダ・プロ-4X(北米仕様)    日産

厳格な基準を満たしつつ、ターゲット市場のニーズへ合致させるべく、アルマダはパトロールとは異なる仕上げにあるとのこと。日産のSUVラインナップのフラッグシップ・モデルに据えられ、北米では2024年後半から販売が始まる。

3代目アルマダを詳しく見ていこう。大型SUVの背骨となるフレームは新開発で、ねじり剛性は25%、横剛性は57%、先代から強化。乗り心地と静寂性が改善された。

北米仕様のトリムグレードは、SVとSL、プロ-4X、プラチナ、プラチナリザーブという5種類を用意。後輪駆動か四輪駆動を選択できるが、プロ-4Xでは後者のみとなる。

この中で日産が推すのが、プロ-4Xという新設定のグレード。前例のないオフロード性能を実現したとしている。275/60 R20という大径のオールテレーン・タイヤを履き、ボディ底面へスキッドプレートが装備される。

車高調整式エアサスが標準のプロ-4Xを新設定

このプロ-4Xでは走破性を高めるため、フロント側が専用デザインになり、深いアプローチ・アングルを確保。電子ロック・ディファレンシャルと、アダプティブ・エアサスペンションも採用する。

エアサスは車高調整が可能。最も高くすれば、通常のアルマダより最低地上高は2.1インチ(約53mm)増しの、9.6インチ(約236mm)を得られるとのこと。

新型 日産アルマダ・プロ-4X(北米仕様)
新型 日産アルマダ・プロ-4X(北米仕様)    日産

ボディと路面が接するアングルは、フロント側のアプローチで33.0度。ホイールベース間のブレークオーバーで25.5度、リアのデパーチャーは24.5度が主張される。急勾配での走行を支援する、ヒルディセント・コントロールも備わる。

またプロ-4Xでは、8種類のドライブモードを実装。ノーマルかエコ、スポーツ、トー(牽引)、スノー、サンド、ロック、マッド&ロット(ワダチ)から、状況に応じたモードを選択できる。

オフロード・インフォメーション・ディスプレイも装備。ボディの傾斜角、スリップ量、ステアリング・アングルを、リアルタイムで確認できる。

ボンネット直下の状態をカメラで映し出す、インビジブル・フードビューも新しい。3Dインテリジェント・アラウンドビュー・モニターは、インフォテインメント用モニターの映像を回転させて、任意の角度から周囲の状況を確かめられるという。

見た目も通常のアルマダとは差別化。各部にロゴが配され、レッドの差し色でコーディネート。フェンダーアーチモールとミラーカバー、ルーフレール、フロントグリルはブラックで統一される。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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