【スーパーカー・オークションは大盛況】2台のGTRが話題に!ディアブロGTRとGTR 50イタルデザイン、気になる結果は?

公開 : 2025.01.17 11:45

ポルシェ911(964)が好調

今回のスーパーカー・オークションには7台のポルシェ911が姿を見せ、そのうち5台が空冷モデルの964だった。レース用のN-GT版は用途が限られ、人気薄のティプトロニック仕様は流札に終わったが、マニュアルギアボックスを備える964は、順調に落札されていった。

中でも盛り上がったのがRSシャシー、ボディで製作された右ハンドルのカレラ2だった。英国にデリバリーされた右ハンドル仕様で、リアフェンダーはRSのフレアタイプを備える。迫力あるスタイリングが評価され750万円スタートながら1909万2000円まで値を上げて決着した。

オークションのトリを飾った1992年式ポルシェ911(964)カレラRSは3552万円で落札。
オークションのトリを飾った1992年式ポルシェ911(964)カレラRSは3552万円で落札。    上野和秀

オークションのトリはポルシェ964RSを務めた。ミッドナイトブルーパールのミツワ自動車が輸入したディーラー車で、エンジンはナンバーマッチングだが、ギアボックスが5速から6速に変更されている。人気モデルで希少なディーラー車のRSだけに、長時間に及ぶ激しい入札の応酬が続き、最終的に3552万円で新たなオーナーの許へ嫁ぐことになった。

ネオクラシックのアイテムカーも好調

スーパーカーではフェラーリ512BBが人気を集め、6216万円で落札されたが、BMW M1はイメージの弱さからか流札に終わっている。

一方で人気を集めたのがネオクラシックのアイテムカーだ。希少なBMW M3 シュポルト・エヴォリューションは1165万5000円で落札され、WRCの王者として現在も高い人気を誇るランチア・デルタHFインテグラーレ・エヴォルツィオーネは、お買い得といえる733万7100円で終えている。

スーパーカーでは512BBが人気を集め落札されたが、BMW M1はイメージの弱さからか流札に。
スーパーカーでは512BBが人気を集め落札されたが、BMW M1はイメージの弱さからか流札に。
    上野和秀

今回はほとんどの来場者がスーパーカーを目当てにしていたためか、アルファロメオ・ジュリア・スプリントGTAやスパイダー・ヴェローチェなどのヒストリックモデルの入札は弱く、どちらも流れてしまった。

しかし、落札率は高額車が多いにもかかわらず47.6%と好調で、コレクターズカーオークションが定着してきたことが窺い知れる。

BHオークションでは、1月20日から26日にヤフー・オークション内で『コレクション・カー・オークションNo.26』が開かれる。このあと春ごろにリアルオークションの開催が予定されている。

BHスーパーカー・オークション・リザルト

Lot.1 1990年アストン マーティンヴィラージュ 落札466万2000円
Lot.2 2000年ランボルギーニディアブロGTR 落札1億2210万円
Lot.3 1984年日産シルビアJSS 流札(1900~2300万円)
Lot.4 2011年ポルシェ911(997)GT3R 落札2042.4万円
Lot.5 1990年BMW M3 シュポルト・エヴォリューション(E30)落札1165万5000円
Lot.6 2003年ポルシェ911(996)GT3カップ 流札(1200~1400万円)
Lot.7 1996年シボレーコルベット・グランスポルト 落札987万9000円
Lot.8 1981年フェラーリ512BB 落札6216万円
Lot.9 1992年ポルシェ911(964)カレラRS N/GT 流札(3500~4000万円)
Lot.10 1981年BMW M1 流札(9500~1億1500万円)
Lot.11 1993年ランチア・デルタHFインテグラーレ・エヴォルツィオーネ 落札733万7100円
Lot.12 1969年アルファロメオ・スパイダー・ヴェローチェ 流札(980~1250万円)
Lot.13 1991年ポルシェ911(964)カレラ2 流札(780~980万円)
Lot.14 1965年アルファロメオ・ジュリア・スプリントGTA 流札(3000~3300万円)
Lot.15 1989年ホンダCR-X SiR 流札(280~450万円)
Lot.16 2024年日産GT-R50 バイ・イタルデザイン 流札(2億4000~2億9000万円)
Lot.17 1993年ポルシェ911(964)カレラ2 落札1076万7000円
Lot.18 1994年日産スカイラインGT-R(BNR32) 出品取下(1900~2300万円)
Lot.19 2004年フェラーリ・チャレンジストラダーレ 流札(8500~9500万円)
Lot.20 1992年ポルシェ911(964)カレラ2 落札1909万2000円
Lot.21 2019年フェラーリ488ピスタ 流札(7500~8500万円)
Lot.22 1992年ポルシェ911(964)カレラRS 落札3552万円
*落札額には落札手数料、消費税を含む
*流札車の金額は主催者が発表した予想落札価格

プライベートセール販売中のケーニセグ・アゲーラRSR、パガーニ・ゾンタFなどが展示された。
プライベートセール販売中のケーニセグ・アゲーラRSR、パガーニ・ゾンタFなどが展示された。    上野和秀

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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