充電不要の開放感 ミニ・クーパー 長期テスト(1) EV版とは中身が異なる新世代

公開 : 2025.02.08 09:45

しっかり運転が楽しい小さなプレミアム

クーパー Cは、エンジンで走る小さなハッチバックとして、英国市場では貴重な1車種だ。自動車メーカーの多くは電動化を進め、収益性の高い大型モデルへ注力する傾向にあり、全長4mを切るようなモデルは大幅に数を減らしている。

それでも、多くの人の選択肢には入りにくいだろう。英国価格は2万3150ポンド(約451万円)から。この予算なら、もう少し大きいクロスオーバーを検討できる。バッテリーEVもなくはない。定番だった、フォードフィエスタを置き換えることは難しい。

ミニ・クーパー C クラシック3ドア(英国仕様)
ミニ・クーパー C クラシック3ドア(英国仕様)

クルマに限らず、小さなモノを選ぶ場合は、コストパフォーマンスがより重視される。価格が高いモノの場合は、より大きい方が好まれる。小さなエンジンを積んだ小柄なハッチバックのクーパー Cは、ちょっと不利なポジショニングにある。

しかし、BMWの買収によってブランドが復活してから25年。ミニは、スタイリッシュで上級なモデルだという地位を確立してきた。2025年には、その傾向は一層強まるだろう。ルノー・クリオ(ルーテシア)とは、並列ではないと思う。

これから数か月に及ぶ共同生活へ期待は膨らむが、既に黄色のクーパー Cへ愛着を抱いている。筆者の自宅があるロンドン郊外の道を、安楽・活発に駆け回れる。1サイズ上の洗練性を備え、長距離移動では好燃費で応えてくれる。

カーブが連続する区間では、しっかり運転が楽しい。荷室には、1週間ぶんの買い物の荷物を問題なく積める。ハーマン・カードン社製のステレオは、期待以上に音質が良い。見た目も好きだ。

小さなエンジン車を欧州の街中で乗ることの意義

そもそも、自分は個性的でお手頃なコンパクトカーが大の好物。クーパー Cがお気に入りになることは、予め想像できていた。

それでは、ガソリンを燃やす小さなクルマを、欧州の市街地で乗り回すことの意義はどの程度残っているのだろうか。オプション込みで、2万8250ポンド(約550万円)の英国価格は正当なものだろうか。長期テストで、魅力と実力を探ってみたい。

ミニ・クーパー C クラシック3ドア(英国仕様)
ミニ・クーパー C クラシック3ドア(英国仕様)

セカンドオピニオ

数年前、先代のミニ・ハッチバックが長期テストに加わっていた。そのクルマの印象が余りに素晴らしく、長期テストの期間が終わるのと同時に、自分は買い取ってしまった。

最新のクーパーには、1週間ほど試乗させてもらった。ミニ以上に小さなプレミアムを納得させるブランドは、まだ存在しないと実感できた。だが、英国価格は50%近く上昇している。訴求力がそのままとはいえないだろう。 マーク・ティショー(Mark Tisshaw)

ミニ・クーパー C クラシック3ドア(英国仕様)
ミニ・クーパー C クラシック3ドア(英国仕様)

テストデータ

英国価格

モデル名:ミニ・クーパー C クラシック3ドア(英国仕様)
新車価格:2万3150ポンド(約451万円)
テスト車の価格:2万8250ポンド(約550万円)

オプション装備

レベル2パッケージ:4000ポンド(約78万円)
17インチ・パラレルスポーク・ホイール:550ポンド(約10万7000円)
サニーサイド・イエロー塗装:550ポンド(約10万7000円)

テストの記録

燃費:16.7m/L(WLTP値)
故障:なし
出費:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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