新車時代のAUTOCARの評価は？

サーキットで終日ラップタイムを追求するだけでなく、テールスライドを誘っての悪ふざけも許容する911 GT3。タイヤの状態や、グリップとトラクションの余力など、クルマの状態のすべてをドライバーへしっかり伝えてくれる。（2017年4月26日）

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ロビン・ティタリントン氏

「友人の911 GT3 RSを運転させてもらって、自分も購入すべきだと感じたんです。RSはちょっと気張り過ぎに思えたので、コンフォートシートとカーボンセラミック・ブレーキの組まれた991.2のGT3を探しました」

「素晴らしいクルマです。普段使いにも困りません。タイヤはミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2を履いていますが、ロードノイズが大きいので、パイロットスポーツ4へ交換しようとは考えています」

「念のため、延長保証を組んでもらっていますが、今のところ問題は起きていません。スポーツカー好きのすべての人へオススメしたい、桁外れなモデルだと思います」

購入時に気をつけたいポイント

エンジン

前期型の3.8Lユニットより、後期型の4.0Lユニットは遥かに堅牢。それでもエンジンオイルの潤滑不良や圧縮比の低下など、不調を招くことはある。ポルシェの認定中古車なら保証対象になることが通例だが、過去の整備履歴は必ず確認しておきたい。

トランスミッション

7速PDK、6速MTともに信頼性は高い。しかし、修理が安くないコンポーネントなだけに、正常に変速できるか入念に確かめたい。

ブレーキ

カーボンセラミック・ブレーキの制動力は驚くべきものだが、交換に英国では1万ポンド（約195万円）以上必要になる。摩耗具合や亀裂などを確かめたい。

タイヤ

溝の残り具合だけでなく、偏摩耗などがないかも観察したい。パイロットスポーツ・カップ2はサーキット用、パイロットスポーツ4Sは公道用といっていい。履き分けたいところだが、お安くはない。

ボディとインテリア

ボディは、下回りに擦り傷がないか観察したい。サーキットでコースオフすると、激しく残りがち。

カーボン製シェルのバケットシートは、ホールド性が高く安全。しかしドア側のサイドボルスターが減りがち。MTのシフトノブのプラスティック部分は、割れることがある。交換は難しくない。

知っておくべきこと

すべての991.2型911 GT3に、フルバケットシートが組まれているわけではない。もし長距離移動をお考えなら、コンフォートシート付きの車両を探したい。カーボン製のスポーツシートも、見た目はスポーティだが座り心地は良い。

画像　新車時はほぼ注文不可能　ポルシェ911 GT3（991.2型）　GT2 RSとGT3 RS　現行992型も　全110枚