【登録車は6ブランドが前年実績越え】2025年2月期の新車販売 2カ月連続でプラスを達成

公開 : 2025.03.04 06:05

2月期の新車販売の動き

2025年2月期の新車販売の動きについて業界団体の関係者は、「昨年2月期は認証申請における追加不正行為の判明に伴ってダイハツが全車、トヨタ自動車が一部車種の出荷を停止していたこともあって、本年2月期は登録車と軽自動車ともに2桁のプラスを達成した。

ただし、半導体など部品の供給不足による生産調整が発生したにも関わらずトータルで42万6726台を売り上げた一昨年2月期の数値にはまた届いていない。コロナ禍からの景気の好転をきっかけに消費が活発化する繰越需要が一巡したこと、さらに物価の高騰によって消費者の倹約傾向が強まっていることなどが、新車販売に少なからず波及している模様」と指摘する。

一部改良と特別仕様車が発表されたヤリスとヤリス・クロス
一部改良と特別仕様車が発表されたヤリスとヤリス・クロス

今後の展開に関しては、「新車の受注状況全体を見ると、需要は新型車を中心に底堅く推移しており、また春商戦に向けて各ブランドが精力的に新型車および特別仕様車のリリースやキャンペーンを展開していることから、今後の新車販売は前年実績超えを維持する可能性が高い。

一方、以前よりも新型車の初期受注台数の伸びが鈍化し、加えて好調な販売を継続する期間が短い車種が増えていることは不安要因。景気動向調査では今年に入って低調な個人消費が下押しし、悪化が続いている。

原材料価格の高止まりに伴う商品価格の値上げ傾向が少なくとも今夏までは続くことも予想されており、新車販売市場は楽観できない状況」と解説した。

記事に関わった人々

  • 執筆

    大貫直次郎

    Naojiro Onuki

    1966年型。早稲田大学卒業後、自動車専門誌や一般誌などの編集記者を経て、フリーランスのエディトリアル・ライターに。愛車はポルシェ911カレラ(930)やスバル・サンバー(TT2)などのほか、レストア待ちの不動バイク数台。著書に光文社刊『クルマでわかる! 日本の現代史』、アシェット・コレクションズ・ジャパン刊『国産名車コレクション』シリーズなど。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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