イマのホンダのベスト! シビック e:HEVへ試乗 Cセグ・ハッチバックの魅力を再実感

公開 : 2025.04.07 19:05

上品なデザインのインテリア 広さはクラストップ

インテリアは、上品なデザインを獲得。ダッシュボードは水平基調で、中央部分にエアコンの送風口を兼ねた、格子状のトリムが伸びる。エアコンには操作感の良い、実際に押せるハードスイッチが残され、美しさと使い勝手の両立も図られている。

中央のタッチモニターが眩しければ、ステアリングホイール上のボタンで照度を簡単に調整できる。当たり前のことに思えるが、これが今では喜ばしい。内装の素材感は、フォルクスワーゲン・ゴルフと同等。トヨタカローラより上質に感じられる。

ホンダ・シビック e:HEV アドバンス(英国仕様)
ホンダシビック e:HEV アドバンス(英国仕様)

メーターパネルはモニター式だが、解像度は低め。タッチモニターも、カーナビの目的地設定などは少し面倒に思えた。そのかわり、アップル・カープレイとアンドロイド・オートへは、最新仕様は無線で対応する。ホーム画面へ戻るボタンなどは便利だ。

低めの運転姿勢は好ましく、シートの座り心地も基本的に優れるが、座面は短め。ステアリングコラムの調整域は、充分に広い。

車内空間は、ゴルフより300mm近く長いだけあって、広々。特に後席側のゆとりは大きく、パノラミック・サンルーフを装備しても、大人が窮屈に感じることはないだろう。

荷室容量は410Lで、こちらもクラストップ。横方向に展開できるトノカバーも、実用性を高めている。ゴルフやカローラのように、ステーションワゴンは設定にないが。

機能的で静かなHV 操縦性と乗り心地も良好

公道へ出てみれば、ハイブリッドは機能的で静か。エンジンは発電メインで、システムが求めた回転数で必要な時に動くが、ノイズは殆ど聞こえてこない。

電気モーターの初期トルクは充分に強く、アクセルペダルを3分の1も傾けることなく、殆どのシーンをまかなえる。目一杯右足を倒せば、燃焼音を僅かに唸らせながら、0-100km/h加速を約8.0秒で処理してみせる。

ホンダ・シビック e:HEV アドバンス(英国仕様)
ホンダ・シビック e:HEV アドバンス(英国仕様)

シフトレバーはなく、センターコンソール上のボタンでDやRを選ぶ。筆者は、カローラのようなレバーの方が好みだが。

ステアリングホイールの裏側にはパドルがあり、回生ブレーキの強さを選べる。ブレーキペダルの踏みごたえや制動力の立ち上がりは、線形的で調整しやすい。

車高の低いボディがゆえに、走りは心地良い。ステアリングホイールは適度に重く、反応は軽快。ロックトゥロックは2.2回転とショートレシオで、ダイレクト感も強い。リムを握りかえることなく、交差点をスッと曲がっていける。

手のひらへ伝わるフィードバックは、カローラより少ないかもしれないが、精度は充分。英国仕様のタイヤはミシュラン・パイロットスポーツ4で、コーナリング時のグリップ力にもまったく不足はない。

それでいて、乗り心地はスムーズ。荒れたアスファルトでのマナーは、このクラスでは上位レベル。高速道路の巡航時も、平静な印象は変わらない。稀にサスペンションのストロークが足りなく、安定性へ陰りが出る場面はあるが、よほど乱れた区間だけだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 執筆

    レイチェル・バージェス

    Rachel Burgess

    役職:雑誌編集者
    自動車ジャーナリストとして15年以上の経験を持つ編集者。2016年にニュース編集者としてAUTOCARに加わり、副編集長、編集長を経て、2022年に雑誌担当編集者に就任した。現在は英国で発行される週刊誌およびオンライン版の運営を監督している。業界の有力者へのインタビューを得意とし、世界中で注目されるニュース記事を次々と生み出してきた。英BBCなどの大手メディアにもコメンテーターとして出演することが多い。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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