リープモーター、小型の格安セダン『B01』公開 約200万円で航続距離650km

公開 : 2025.04.28 06:45

ステランティスと提携するリープモーターは、若者向けのEVセダン『B01』を上海モーターショーで公開しました。空力性能に優れたデザインを採用し、中国での価格は約200万円相当からとなっています。

若者のニーズに応えたEV

ステランティスと提携している中国のEVメーカー、リープモーター(Leapmotor)は、若い購入者をターゲットにしたコンパクトなEVセダン『B01』を発表した。

メルセデス・ベンツCLAとほぼ同じサイズの5ドア・ファストバックで、中国での価格は約1万400ポンド(約200万円)相当となっている。現時点では中国仕様のみが発表されており、ルーフに搭載されたLiDARセンサーが特徴だ。

上海モーターショーで公開されたリープモーターB01
上海モーターショーで公開されたリープモーターB01    AUTOCAR

リープモーターは欧州市場に積極的な姿勢で、2027年までに英国で6車種のラインナップを展開する計画を表明しているが、B01が導入される可能性は低いと見られている。現在、英国では小型のT03、クロスオーバーのB10、SUVのC10がデビューしている。

リープモーターの関係者はAUTOCARの取材に対して、欧州での小型セダンの販売を検討中ではあるものの、近年、セダンの需要は減少していると指摘した。

B01の詳細はまだ明かされていないが、「セグメントトップ」の航続距離650kmを謳っている。ただし、これは中国のCLTCテストサイクルに基づく数値であり、評価基準が比較的寛容なため、欧州のWLTPでは560km前後になると予想される。

バッテリーの素材や容量は未確認だが、B01の長距離走行能力は、その流線型のファストバックシルエットにも支えられている。空気抵抗係数(Cd値)はわずか0.197で、ポルシェタイカンテスラモデルSよりも優れている。

上海モーターショーでの発表に際し、リープモーターの上級副社長ツァオ・リー氏は、B01は「若い消費者がクルマに求めているもの」に応えるために設計されたと語った。

同氏は、「センスのある若者たち」にとって、中国で現在販売されている同サイズ、同価格のクルマ(主に配車サービス向け)は「不十分」であるとした。

「彼らは優れた機能と品質、すべてを求めているのです!」

B01が欧州に輸出されることになった場合、おそらくシトロエンe-C4などと競合する2万ポンド台半ば(約380~480万円)の価格帯となるだろう。

標準装備として、ブラックカラーのトリム、スポーツティなアルミホイールデザイン、2色のインテリアカラー、14.6インチのタッチスクリーン(無線アップデート対応)、およびリープモーターが「メルセデス・ベンツと同等のサプライヤーから供給された」と説明するクロームパーツが採用されている。

その他の注目すべき特徴としては、256色のアンビエントライト、460Lのトランクの下に隠された70Lの「マジック拡張スペース」、センターコンソールの後部に設置されたティッシュボックスなどがある。後者については、中国市場で重要視される後部座席の快適性を考慮したものだ。

B01のパワートレインの仕様詳細は後日発表される予定だが、シングルモーターによる後輪駆動となることが確認されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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