【セブンといえばクラムシェルフェンダー】伝統的ハンドリング特性が魅力!ケータハム・スーパーセブン600は『らしさ』全開

公開 : 2025.04.29 11:45

シフトチェンジさえ上手くできれば快走できる

3気筒エンジンは静かに目覚めたが、スーパーセブン600は風を感じながら日曜日にゆったりとしたドライブを楽しみたいと思っているようなユーザーをターゲットにしている。

最高出力や発進加速にはあまり重きを置かないクルマ好き向けにセッティングされているので、アイドリング時は排気音が静かなのだ。

スーパーセブン600のエクステリアは、新しさと懐かしさが共存している魅力的なもの。
スーパーセブン600のエクステリアは、新しさと懐かしさが共存している魅力的なもの。    山本佳吾

とはいえ、セブン 170と同じ最高出力85psを発生するスズキ製エンジンは0-100km加速6.9秒というパフォーマンスを有しているので、その動力性能は素晴らしい。運転に慣れてくると、アクセルオフ時にヒュルルルという音を盛大に響かせるパワーユニットに鞭を入れるのが楽しくなってくる。

ライブアクスルシャシーもセブン170と共有しており、ハンドリング特性はケータハムの伝統的なものだ。それは、この手のクルマに乗り慣れていないと怖いと感じるスリリングなもので、ハンドリングを向上させたいユーザーは、オプションのLSDを追加するといいだろう。

エンジンがスズキ製ということで、乗る前は排気量が大きいケータハムよりもシフトしやすいのかな? と思っていたが、そんなことはなかった。

手首をコクコク動かすだけでシフチェンジできてしまうお馴染みの5速マニュアルミッションで、最高出力が85psなので1速で発進して2~3秒後には2速に入れないといけないという忙しなさだ。それもまたスーパーセブン600やセブン170の持ち味ということになるだろう。

ケータハム・スーパーセブン600のスペック

全長×全幅×全高:3380×1470×1090mm
ホイールベース:2225mm
トレッド:F1220mm R1301mm
最低地上高:100mm
車両重量(乾燥重量):440kg
エンジン:スズキ製直列3気筒ターボ
排気量:658cc
ボア×ストローク:64.0×68.2mm
燃料タンク:36L
最高出力:62kw(85ps)/6500rpm
最大トルク:116Nm(11.8kg-m)/4000-5000rpm
最高速:168km/h
0-100km:6.9秒
トランスミッション:5速MT
サスペンション形式:Fダブルウィッシュボーン Rマルチリンク
ブレーキ形式:Fソリッドディスク Rドラム
タイヤ:F&R155/65R14
ホイールサイズ:F&R4.5J×14
価格:866万8000円

スズキ製直列3気筒ターボは85psだが、車重はわずか440kgなので十分なスペック。
スズキ製直列3気筒ターボは85psだが、車重はわずか440kgなので十分なスペック。    山本佳吾

記事に関わった人々

  • 執筆

    高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」。
  • 撮影

    山本佳吾

    Keigo Yamamoto

    1975年大阪生まれ。阪神タイガースと鉄道とラリーが大好物。ちょっとだけ長い大学生活を経てフリーターに。日本初開催のWRC観戦をきっかけにカメラマンとなる。ここ数年はERCや欧州の国内選手権にまで手を出してしまい収拾がつかない模様。ラリー取材ついでの海外乗り鉄旅がもっぱらの楽しみ。格安航空券を見つけることが得意だが飛行機は苦手。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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