【セブンといえばクラムシェルフェンダー】伝統的ハンドリング特性が魅力!ケータハム・スーパーセブン600は『らしさ』全開

公開 : 2025.04.29 11:45

スズキ製660ccターボチャージャー付き3気筒エンジンを搭載する『ケータハム・スーパーセブン600』を高桑秀典が試乗します。クラムシェルフェンダーに代表されるクラシカルなスタイルも魅力的な1台です。

初期のスーパーセブンをイメージ

これまで、フルフェイスヘルメットを被り、シーケンシャルギアボックスのシフトを前後方向に操作しながら東京から岡山までの600kmを走らせたR500を頂点として、様々なケータハムに乗らせてもらった。

しかし、残念ながらスズキ製660ccターボチャージャー付き3気筒エンジンを搭載しているモデルには乗る機会が一度もなく、今回、『ケータハム・スーパーセブン600』にて初めて体験させてもらった。

ケータハムのスズキ製660ccターボチャージャー付き3気筒エンジン搭載車を初ドライブ。
ケータハムのスズキ製660ccターボチャージャー付き3気筒エンジン搭載車を初ドライブ。    山本佳吾

日本の軽自動車規格を満たすよう設計されているセブンは、車名が130から160になって、現在は170が販売されている。

『ケータハム・セブン170』にはロード志向の『S』とサーキット志向の『R』という2つのモデルが用意されているが、スーパーセブン600は第3の選択肢と言える存在で、日常速度域でのシンプルで純粋な運転体験を提供してくれる。

クルマのアウトラインを説明すると、1970年代に発売され、1980年代を通じて人気を博したケータハム初期のスーパーセブンからインスピレーションを得た600は、パフォーマンスとスタイルが見事に融合した昔ながらの英国製軽量2シータースポーツカーの魅力を今日的な技術で再構築している。

エクステリアもオールドスクールな雰囲気になっており、往時のスーパーセブン1600、スプリント、スーパースプリントおよび1970年代から1980年代にかけてのモデルでたくさん見られたフレアードフロントウィング(クラムシェルフェンダー)を採用している。

オジサン世代には嬉しいクラシカルな雰囲気

外観では、やはりフレアードフロントウィングが目を引くが、14インチのシルバーJunoホイール、トーヨー製タイヤ、クロームフィラーキャップ、ブラックレザーのモトリタ・ステアリングホイール、カーペット付きリアパネル、ポリッシュドエキゾースト、LEDリアライトといった魅力的なパーツも標準装備だ。

外装色は、スタンダードのアルミボディ+4色カラーコンポジットパネル以外に11色のスーパーセブン専用ペイントを用意。さらにゴールド/ボディカラー/カスタムカラー(それぞれダイヤモンドカットリップ付き)のアルミキャップもオプションで選択でき、アルミホイールのカラーや雰囲気を自分好みに変更できる。

インテリアは様々なカラーオプションから選択でき、自分仕様にパーソナライズできる。
インテリアは様々なカラーオプションから選択でき、自分仕様にパーソナライズできる。    山本佳吾

インテリアは、様々なカラーオプションから選択でき、カーペット、ダッシュボード、レザーシート、ハンドブレーキブーツの色などが自分仕様にパーソナライズされた雰囲気を楽しむことができる。

スーパーセブン600はナローボディなので、身長160cmの筆者ですら乗り込むのに苦労し、アクロバチックな体勢を経てシートにピタッと納まった後も「狭っ!」と思うことになるが、このタイトさこそがスーパーセブンの醍醐味なので、クルマ好きであれば狭さが居心地のよさに変わってニンマリすることになるだろう。

スズキ製660ccターボチャージャー付き3気筒エンジンをかける際の儀式は一切ないので、リラックスしながらスタートボタンを押してみた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」。
  • 撮影

    山本佳吾

    Keigo Yamamoto

    1975年大阪生まれ。阪神タイガースと鉄道とラリーが大好物。ちょっとだけ長い大学生活を経てフリーターに。日本初開催のWRC観戦をきっかけにカメラマンとなる。ここ数年はERCや欧州の国内選手権にまで手を出してしまい収拾がつかない模様。ラリー取材ついでの海外乗り鉄旅がもっぱらの楽しみ。格安航空券を見つけることが得意だが飛行機は苦手。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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