飛行機メーカーがルーツ 生粋のスウェーデン車:サーブ900(1) 安全性は世界最高水準

公開 : 2025.05.18 17:45

世界最高水準にあった衝突安全性

オフセット衝突試験など、1990年代に入ってから欧州へ導入された様々な基準を、900は当初から達成してもいた。横転時の安全性も、当時としては世界最高水準。約2.5mの高さから逆さまに地面へ落としても、ルーフを支えるピラーは曲がることがなかった。

900では、強く正面衝突した場合、エンジンがキャビンを侵食せず地面へ落ちるよう構造設計されてもいる。48km/hでの正面衝突時に、強化ビームを内蔵したドアは不用意に開かず、通常通りノブを引いて開閉することが可能だった。

サーブ900 i(1978〜1993年/英国仕様)
サーブ900 i(1978〜1993年/英国仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

空気抵抗を示すCd値は0.37で、シトロエンDSと同等。航空機製造で培った空気力学と、真面目なスタイリングが融合し、他に紛れないアイデンティティが築かれていた。
ヘッドライトのウォッシャーとワイパーも、他社に先駆けて導入されている。

入念に設計されたシートヒーターや、旅客機に匹敵するキャビン・エアフィルターは、ドライバーの快適性と安全性が密接に関係しているという考えによるもの。同時期にこの水準の設計を得ていたのは、メルセデス・ベンツボルボ程度といえた。

この続きは、生粋のスウェーデン車:サーブ900(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーティン・バックリー

    Martin Buckley

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

生粋のスウェーデン車:サーブ900の前後関係

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