【旧車乗りが最新電動ロータスに試乗】自然と運転に集中!エメヤはロータスのスポーツカーDNAをしっかり継承

公開 : 2025.05.01 11:45

1974年式アルファ・ロメオを四半世紀以上所有する旧車乗りの高桑秀典が、最新の電動ロータス、エメヤとエレトレに試乗します。これまでのロータスのイメージを覆すサイズ感などが気になりますが、その視点で実際に乗ると、どんな印象なのでしょうか?

大きなロータスは登場しないと思っていた

ロータスという車名を聞いてクルマ好きが思い浮かべる車種は人それぞれだが、旧車ファンが真っ先にイメージするのはエランとヨーロッパだ。

筆者は1974年式のアルファ・ロメオを27年前から愛用しており、同時期に新車が発売されていた両モデルとは今でもイベント会場などでよく遭遇する。

ロータスから登場したオールエレクトリックハイパーGT、『エメヤ』。
ロータスから登場したオールエレクトリックハイパーGT、『エメヤ』。    内藤敬仁

1971年生まれのライターなので、エラン、ヨーロッパ以上によく乗ったのはエリーゼ、エキシージ、2イレブンという3台だ。軽量なクラシック・ロータスから引き継いだひらりひらり感をさまざまなシーン楽しませてもらった。

そういった実体験もあり、ロータスは永遠に軽くてコンパクトな乗り物だと思っていたが、現実はそんなに甘くはなかった。

アルファ・ロメオも巨大なジュリアを出したが、ロータスも新しいアイコンとしてスーパーカールックで、これまでよりも車体が大きいエミーラを登場させたのだ。

エミーラがデビューしたときに、うわっ、デカッ! 古くからのロータス・ファンは、こういう方向性を求めていないのでは? というネガティブな感想を懐いてしまったが、後年その想いが間違いであることを自覚した。

そう、オールエレクトリックハイパーSUVのエレトレと、オールエレクトリックハイパーGTのエメヤがリリースされたのだ。

エレトレ、エメヤ、エミーラという3台が並んでいるところを見たことがあるが、筆者の目に映るエミーラはオートザムAZ-1ぐらいの大きさであった。

年始のオートサロンで本物を拝見

51年前に生産されたキャブレター車で取材に行く筆者とオールエレクトリックモデルになったエレトレおよびエメヤとの接点はなく、当初、ネットや自動車専門誌でそのアグレッシブなフォルムやスペックを確認していた。

やっぱり、縁遠い乗り物だよねと思っていたが、ロータス東京原宿ショールームが最新のCIを導入した国内初の新店舗として2022年12月にリニューアルオープンした際に、取材でお邪魔したことにより状況が変化。

年始の東京オートサロンに展示された、エレトレ・タイプ79(右)とエメヤ・ブロッサム(左)。
年始の東京オートサロンに展示された、エレトレ・タイプ79(右)とエメヤ・ブロッサム(左)。    ロータス・カーズ

ロータスの正規輸入総代理店であるエルシーアイから、その後、エレトレやエメヤの写真を使用したサマーグリーティングカードとクリスマス/ニューイヤーカードが必ず届くようになったのだ。

トナカイを彷彿させる大きな角が生えたエレトレがクリスマス/ニューイヤーカードのキービジュアルになっていたりして、これがまたオシャレなのである。

雰囲気がいいので、すべてのカードを階段の壁面に飾っており、実は毎日エレトレおよびエメヤの姿を確認していた。

とはいえ、今年のオートサロンの会場に展示されていた、鮮やかなカラーリングが印象的なエメヤ・ブロッサムとロータス79(F1マシン)をイメージしたブラック&ゴールドカラーのエレトレ・タイプ79が初めて見た本物で、まず、そのボディサイズにビックリ。予想していた以上の大きさであった。

こんな巨体は運転できんぞ、と思っていたら、先月、2台まとめてドライブする機会に恵まれた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」。
  • 撮影

    内藤敬仁

    Takahito Naito

    1986年よりフリーランスカメラマンとして主に車関係の雑誌、広告の撮影に携わる。趣味は洗車。好きな音楽は1970年代のブリティッシュロック。たまにロードバイクでサイクリンロードを走って風圧と老化に抵抗したりする。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

今こそ乗りたい!英国の最新スポーツカーたち2025の前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事