【成功の鍵は適切な製品】三菱自動車が英国市場への復帰を検討

公開 : 2025.06.25 06:45

三菱自動車は、欧州事業再建の一環として、英国市場への再参入を検討しているようです。コロナ禍における販売不振により2021年に欧州市場から一時撤退しましたが、その後ルノーとのタッグにより復帰しています。

英国再導入は時間の問題か

三菱自動車は、欧州事業再建の一環として、英国市場への再参入を「優先すべき」計画としている。

同社は2021年のコロナ禍による世界的な販売不振を受け、グローバル市場戦略の根本的な見直しを図った。その結果、英国を含む欧州市場から一時撤退した。

欧州で販売されている三菱コルト、ベースはルノー・ルーテシア(クリオ)だ。
欧州で販売されている三菱コルト、ベースはルノールーテシア(クリオ)だ。    三菱

欧州地域の責任者を務めるフランク・クロル氏は、「市場規模とポテンシャルを考慮すると、英国は優先すべき市場なのですが、適切なラインナップを揃える必要があります」と述べている。

昨年、三菱はルノー・ルーテシア(クリオ)をベースにした『コルト』と、キャプチャーをベースにした『ASX』を携え、欧州の主要地域に復帰を果たした。

今年に入ってからは、過去に英国におけるPHEV販売で首位を記録したこともある『アウトランダーPHEV』の新型を欧州で販売開始。

7月1日には、ルノー・シンビオズをベースとした『グランディス』を発表し、ラインナップを拡充する予定だ。さらに、今秋、ルノー・セニックや日産アリアとプラットフォームを共有する新型電動SUVを投入予定で、これは次期型『エクリプス・クロス』と予想されている。

一方で、現行のエクリプス・クロスや低価格帯の小型車『スペーススター(ミラージュ)』については、EUの新たな一般安全規制(GSR2)に適合しないため、生産終了に向けてフェードアウトしていくという。

クロール氏は、英国市場向けのラインナップ候補として、新型セニックの姉妹車や、新型アウトランダーPHEVを挙げている。これらのモデルは、ルノーベースのコルトやASXよりもブランド価値をより明確に表現することができるだろう。

なお、新型アウトランダーの登場時期に関しては明かされなかったが、現行型は2021年にデビューしており、2027年ごろの改良が予想される。

三菱は、英国市場において今でも一定の認知度を保っているが、そのアドバンテージを活かすには迅速な対応が求められる。

「販売の空白期間が長くなることは避けたい。真剣に検討すべき課題です」とクロール氏は語った。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ニック・ギブス

    Nick Gibbs

    英国編集部ビジネス担当記者
  • 翻訳

    小河昭太

    Shota Ogo

    2002年横浜生まれ。都内の文系大学に通う現役大学生。幼いころから筋金入りのクルマ好きで、初の愛車は自らレストアしたアウトビアンキA112アバルトとアルファロメオ2000GTV。廃部になった自動車部を復活させようと絶賛奮闘中。自動車ライターを志していたところAUTOCAR編集部との出会いがあり、現在に至る。instagram:@h_r_boy_
  • 編集

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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