最近のホンダってどうですか?(シビック&アコード・ハンズオフ編)【新米編集長コラム#37】

公開 : 2025.07.06 13:55

レッツ、ハンズオフ!

この3台を取材することが決まったあとに、偶然にもアコード試乗会の案内が届いた。その内容は、ホンダ量販モデル初のハンズオフ機能を搭載した追加グレード『e:HEVホンダ・センシング360+』を体験するというもの。

ハンズオフ、つまり一定条件で運転中に手を放すことができるわけだが、今回は開発担当エンジニア氏同乗の元、高速道路で体験することができた。

ホンダの量産モデル初となるハンズオフ機能を搭載。走行条件が整うと、ステアリングのイルミネーションが青になる(写真はイメージです。安全のため撮影時はステアリングを握っています)。
ホンダの量産モデル初となるハンズオフ機能を搭載。走行条件が整うと、ステアリングのイルミネーションが青になる(写真はイメージです。安全のため撮影時はステアリングを握っています)。    AUTOCAR JAPAN

走行中に条件が整うとステアリングホイールのイルミネーションが青になり、そこで速度を設定すれば、そのままハンズオフが可能になる。表示がわかりやすいのと、使用するかどうかがドライバーに委ねられているのがポイントだ。

ハンズオフ走行中は、いくつか感心した制御があった。

まず、前に遅いクルマがいるとモニターと音で知らせてくれるので、ステアリングのスイッチでOKをすると、後方の安全を確認したうえで自動的に車線変更できたことだ。変更後に元の車線へ戻りはしないので、そこはドライバーの意志で戻るかを決める。

また、ナビ(グーグルマップ)で目的地を設定した場合、降りるインターチェンジ近くで車線変更を促し、OKをすると同様に車線変更。インターチェンジ手前でも表示がでるので、OKをすると自動的に車線を変更して降りてくれる。

他にも走行中、横に大型車が走行する場合は車線内での走行位置を調整する機能、ドライバーの異常を感知し安全な場所に駐車できる機能など、書くべき話はたくさんあるが、とにかく一連の動きが実にスムーズで、この手の自動運転にありがちな不自然さを感じなかったことを強調したい。聞けば、日本中の高速道路でテストを重ねたそうで、その労力が並大抵ではないことは容易に想像ができるのだ。

ホンダらしさとは?

ここで、前回書いたホンダの『2050年までに全ての製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルと、交通事故死者ゼロを実現するという目標達成』、そして前段で書いたシビックの価格価値に繋がってくる。

今回の『アコードe:HEVホンダ・センシング360+』は599万9400円で、ハンズオフ機能のない『アコードe:HEV』は559万9000円と、約40万円の価格差がある。今回の試乗を体験するとこの40万円は高く感じないが、とはいえ、乗り出し価格600万円以上となれば輸入車でも選択肢は増えてくる。

試乗車の『アコードe:HEVホンダ・センシング360+』。約600万円の価格をどう捉えるか。
試乗車の『アコードe:HEVホンダ・センシング360+』。約600万円の価格をどう捉えるか。    平井大介

しかし、2050年を見据えた前提を考えると、これは必要なプロセスと考えるのが自然だろう。販売台数が圧倒的に多いとはいえ、北米だけでは不十分ということだ。そういった複合的な背景を見ていくと、現行アコードの立ち位置も合点がいく。そして『ミニ・アコード』といえるシビックも、同じ方向を向いているように感じるのだ。

しかし、それで終わらないのがホンダが面白いところで、どのクルマもどこかスポーティなのである。足まわりは若干硬めで乗り心地が……という場面もあるが、ハンドリングはクイック気味で、アコードもシビックも走らせるのが楽しいのだ。

試乗会で別のエンジニア氏も、ホンダとして求められる走りやハンドリングはしっかりと実現したうえで、乗り心地を出していると話してくれた。また、そんな話を広報担当者としていたところ、ホンダのエンジニアにはスポーティであることが前提だと思っている節があり、資料で謳っていなくても、自然とスポーティになっていることがあるとのことだった。

これにはなるほど! と思わず膝を叩く気持ちになった。2050年の目標がありそこに向かってはいるが、M・M思想やスポーティさというDNAも持ち続けているのが、『ホンダらしさ』ということなのだろう。そう気がついた瞬間、俄然、現在のホンダに興味が沸いてきたのであった。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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