意外と?高耐久な2ローター マツダRX-7(初代) UK版中古車ガイド(2) 好条件は超希少

公開 : 2025.08.03 17:50

ロータリーエンジンを積んだスポーツクーペ、初代RX-7 スペックから想像以上の機敏な走り シンプルな構造で耐久性は低くない ほぼ入手不可能な部品も UK編集部が中古車で魅力を再確認

シンプルな構造で耐久性は低くない

ロータリーエンジンが初めてな人が、不安がる気持ちは理解できる。だが基本的に構造はシンプルで、メンテナンスを怠らなければ耐久性は低くない。高速走行時の油圧は、60psi以下が正常。クランクシールなどからのオイル漏れがないか、良く確かめたい。

ローターの側面と頂上部に備わる、ローターシールの交換履歴は要確認。はっきりわからない場合は、圧縮比を調べたい。

マツダRX-7(SA・FB型/初代/1978〜1985年/英国仕様)
マツダRX-7(SA・FB型/初代/1978〜1985年/英国仕様)    ジェームズ・マン(James Mann)

排気ガスが青白く煙る場合は、内部摩耗が進んでいる証拠といえる。マツダ純正のフルリビルド・キットが、英国では1360ポンド(約27万円)で販売されている。専門ガレージによるオーバーホールは、3000ポンド(約59万円)前後だろう。

ローターの潤滑性を保つため、少量のエンジンオイルが燃焼室へ供給される構造で、オイルの消費は多い。オーナーの中には、ガソリンへ少量の2ストローク用オイルを混ぜる人もいるようだ。オイル交換は、1年毎か5000km毎が一般的だという。

部品入手に困ったら、人気だったアメリカで

当時のエルフォード・エンジニアリング社は、独自にターボキットを開発。540台分が売れたという。スカートとスポイラーで構成される、ボディキットも販売されている。これを受けて、1983年にターボのRX-7が登場するが、英国では輸入が見送られた。

2シーター仕様が導入されたアメリカでは、大きな人気を獲得。ジャーナリストのピーター・ドロン氏は3万8000kmも試乗し、プラグの状態や良好な燃焼を保つため、レポートでオクタン価90以上の無鉛ガソリンを推奨している。

マツダRX-7(SA・FB型/初代/1978〜1985年/英国仕様)
マツダRX-7(SA・FB型/初代/1978〜1985年/英国仕様)    ジェームズ・マン(James Mann)

未燃焼のガソリンが排気ガスへ混ざりがちで、それを燃やすインジェクション・システムが実装されており、マフラーから稀に破裂音が放たれる。純正のラジエターはサビやすく、内部が詰まるとオーバーヒートやクーラント漏れへ繋がる。

トランスミッションやブレーキ、サスペンション、電気系統は比較的堅牢。それでも経年劣化はするため、予算は準備しておきたい。部品の多くは、アメリカで入手できる。

購入時に気をつけたいポイント

ボディとシャシー

現存する初代RX-7は、大きなサビの修復を受けている例が多い。仕上げが綺麗か、丁寧に観察したい。ボディ周りの部品は、入手が難しい。ガラス製リアハッチには、ヒンジとストラットが直接固定されている。

フロントピラーにホイールアーチ、インナーフェンダー、フロア、サイドシル、樹脂製サイドモールの裏側、ドア底面、リアサスペンション・マウントの補強プレート周辺、荷室の床面などが錆びやすい。

エンジン

マツダRX-7(SA・FB型/初代/1978〜1985年/英国仕様)
マツダRX-7(SA・FB型/初代/1978〜1985年/英国仕様)    ジェームズ・マン(James Mann)

ツインローターのロータリーユニットは、構造的には複雑ではない。メンテナンスを正しく行えば、信頼性に優れる。ローターシールの交換履歴がわからない場合は、燃焼室の圧縮テストで摩耗状態を確かめたい。オイル漏れにも要注意。

排気音に破裂音が多く混ざる場合は、未燃焼のガソリンが多い可能性がある。摩耗したローターの隙間から、排気ガスへ混ざることが原因。

オリジナルのラジエターは腐食しやすく、アルミ製への交換が一般的。クーラントの状態や漏れ、オーバーヒートした過去がないかも確かめたい。

トランスミッション

変速時にギアの回転数を合わせるシンクロの効きや、クラッチの滑りを確かめる。

ブレーキとステアリング

ブレーキは、ディスクの状態やサイドブレーキの効き、キャリパーの固着がチェックポイント。ステアリングは、新車時から精度があまり高くなかった。それでも、直進時の遊びは好調なら小さい。切り込んで、不自然に重くならないかも確かめたい。

インテリアと電気系統

インテリアの部品は、英国では探すのに苦労する。運賃はかかるが、アメリカから輸入は可能。レザー内装は、オプションで選択できた。パワーウインドウが正常に動くか確認する。リアワイパーも、動かなくなることがある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マルコム・マッケイ

    Malcolm Mckay

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジェームズ・マン

    James Mann

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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