大排気量エンジンを積んだクルマ 20選 パワーとロマンの追求、極めつけは「27.0L」?
公開 : 2025.08.03 18:25
自動車史上最も排気量の大きいエンジンを搭載したクルマを20台紹介します。昨今はダウンサイジングや電動化が主流ですが、かつては量産車でも6.0Lを超えることは珍しくなく、ワンオフ車に至っては20Lを上回ることも。
もくじ
ー燃費のことは忘れてください
ーランボルギーニ・アヴェンタドール(6.5L)
ーロールス・ロイス・シルバーシャドウ(6.75L)
ーメルセデス・ベンツ450 SEL 6.9(6.8L)
ーリスター・ストーム(7.0L)
ープリムス・バラクーダ(7.2L)
ーダッジ・チャージャーR/T(7.2L)
ーアストン マーティンOne-77(7.3L)
ーパガーニ・ゾンダS(7.3L)
ーリンカーン・コンチネンタル(7.6L)
ーロールス・ロイス・ファントムII(7.7L)
ーベントレー8リッター(8.0L)
ーブガッティ・ヴェイロン(8.0L)
ーシボレー・サバーバン(8.1L)
ーキャデラック・エルドラド(8.2L)
ーダッジ・ラム(8.3L)
ーダッジ・ヴァイパー(8.4L)
ーブガッティ・ロワイヤル(12.7L)
ーキャデラック・シックスティーン・コンセプト(13.6L)
ーネイピア・レイルトン(23.9L)
ービースト(27.0L)
燃費のことは忘れてください
これまで作られた中で最も排気量の大きいエンジンを搭載したクルマをいくつかご紹介する。もちろん、スーパーカーばかりではない。
昨今の電動化やダウンサイジング、燃費重視の傾向とは逆行するが、ここで取り上げるクルマにおいては、サイズや排気量が非常に重要視されている。

(翻訳者注:この記事では乗用車やピックアップトラックのほか、コンセプトカー、ワンオフ車も対象としています。大型トラック等は含みません。)
ランボルギーニ・アヴェンタドール(6.5L)
アヴェンタドールには全車、ランボルギーニの6.5L V12エンジンが搭載されている。厳密には6498ccで、ターボやスーパーチャージャーを使用せず、その排気量を活かしてSVJモデルでは770psにも達する驚異的な出力を実現している。
ランボルギーニの設計によるV12エンジンとしては、2つ目にあたる。最初のものは350GTに採用され、ムルシエラゴまで使用された。アヴェンタドールの60度V12エンジンは、このモデル用に完全に新設計され、コードネーム『L539』で知られている。オリジナルのジョット・ビッザリーニ設計のユニットとは点火順序が異なるが、可変バルブタイミング機構を採用し、独自の回転特性を持つ。アヴェンタドールの後継車であるレヴエルトも、同じエンジンを採用している。

ロールス・ロイス・シルバーシャドウ(6.75L)
ロールス・ロイスの『Lシリーズ』V8エンジンは、1959年のシルバークラウドIIに排気量6230ccとして初めて搭載された。1968年に6750ccに拡大され、2020年にベントレー・ミュルザンヌの生産が終了するまでその排気量を維持した。このエンジンは、ロールス・ロイスがこれまでに生産したクルマの70%に搭載されたと推定されている。
長寿命の秘密は、非常に低負荷で設計されたことにある。1982年以降は、ほとんどのベントレーモデルにターボチャージャーが採用され、徐々に出力が増強されていった。オールアルミ製で、シルバークラウドIIの細長いエンジンルームに収まるように設計されており、そのためシリンダーバンク間の「V」が非常に深い構造となっている。

メルセデス・ベンツ450 SEL 6.9(6.8L)
車名には『6.9』とあるが、この450 SELに搭載されたM100 V8エンジンの排気量は 6.8Lだ。当時、これはドイツの自動車メーカーが販売していたクルマの中で最大のエンジンであり、Sクラスに採用したのは的確な判断であった。Sクラスの信頼性を守るため、出荷前には4時間半にわたるベンチテストを受けていた。
エンジンブロックは鉄製だが、シリンダーヘッドはアルミニウム製で、ナトリウム充填バルブを採用している。また、当時としては非常に珍しいボッシュのKジェトロニック燃料噴射装置も採用し、最高出力290psと最大トルク56.0kg-mを発生。これにより、450 SEL 6.9の最高速度は225km/hに達し、7380台が販売された。

































