【ミシュラン・プライマシー5】コンパクトカー、ミニバン、ライトSUVまで広い守備範囲!残溝2mmで驚いたウエット性能

公開 : 2025.08.19 11:45

ミシュランのプレミアムコンフォートタイヤである『プライマシー・シリーズ』がモデルチェンジ。新たに『プライマシー5』、『eプライマシー』として登場しました。タイヤ分析の達人、斎藤聡が実際に試乗した印象をレポートします。

20歳代が求める性能は静粛性よりも環境性能

2024年にミシュランが行った消費者調査(対象6054人)によると、タイヤに求める性能として『環境へ配慮された製品であること』という項目が、20~29歳では静粛性を抑え、またウエットグリップに迫る割合で、重視される項目として挙がっている。

これをもって、タイヤにもサスティナビリティが重視される時代が到来したと結論付けるのはいささか乱暴だが、調査結果を見る限り、60歳代ではごく少数派であった同項目が50歳代、40歳代、30歳代と、調査対象が若くなるにつれ占める割合が多くなっているという意識の変化は興味深い。

ミシュランのプレミアムコンフォートタイヤ、『プライマシー5』をテスト。
ミシュランのプレミアムコンフォートタイヤ、『プライマシー5』をテスト。    平井大介

現段階では環境を謳っても販売面での効果は多くないと言えそうだが、ミシュランでは『持続可能なモビリティの実現』を理念に掲げ、環境に関わる性能の優先順位を上げる取り組みをしている。

そんな背景の中、ミシュランのプレミアムコンフォートタイヤである『プライマシー・シリーズ』がモデルチェンジし、新たに『プライマシー5』、『eプライマシー』として登場した。

また、今回のモデルチェンジを機に『プライマシーSUV+』はプライマシー5に統合されることとなった。理由は、性能的にプライマシー5でSUVの求める性能を満たせるからだ。そしてユーザーに向けて、迷わずに選んでもらうことも理由のひとつとなっている。

プライマシー5の特徴は?

プライマシー5の特徴は、ウエット性能のさらなる向上、性能の持続性、それにサスティナブル性能が挙げられる。

ウエット性能では、タイヤラベリングの最高グレードである『a』を取得。また、摩耗時の溝面積がプライマシー4+に比べ約10%拡大し、摩耗時のウエット性能強化が図られている。耐摩耗性も従来比30%向上し、摩耗下のウエットブレーキング性能も2.4%向上。さらに転がり抵抗が7%向上し、ラベリング『AA』取得サイズも拡大している。

トレッドデザインは、ショルダー部縦溝幅を拡大し排水性を向上。
トレッドデザインは、ショルダー部縦溝幅を拡大し排水性を向上。    平井大介

トレッドデザインは従来同様、縦溝主体のリブデザインだが、ショルダー部縦溝幅を拡大し排水性を向上。ショルダーブロックは、太い横溝と細い横溝を組み合わせてブロックのエッジ数を増加させることで、静粛性を犠牲にせず排水性やエッジ押下を高めている。この溝面積は新品時、摩耗時ともプライマシー4+と比べ10%増加している。

さらにトレッドデザインでは、『サイレントリブ・ジェン3』を採用。3本のリブ(縦のブロック列)に施された横溝の角度を最適化することで、振動の要因のひとつであるブロックの振動を抑制するとともに耐摩耗性も高めている。

コンパウンドは、『ファンクショナルエラストマー3.0』と呼ばれる新合成ゴムを配合。これによってウエットグリップの向上と転がり抵抗の低減、耐摩耗性を高めている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    斎藤聡

    1961年生まれ。学生時代に自動車雑誌アルバイト漬けの毎日を過ごしたのち、自動車雑誌編集部を経てモータージャーナリストとして独立。クルマを操ることの面白さを知り、以来研鑽の日々。守備範囲はEVから1000馬力オバーのチューニングカーまで。クルマを走らせるうちにタイヤの重要性を痛感。積極的にタイヤの試乗を行っている。その一方、某メーカー系ドライビングスクールインストラクターとしての経験は都合30年ほど。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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