英国へ来た281psの「サソリ」 アバルト600e(1) バンパー裏のスピーカーが放つ排気音

公開 : 2025.10.30 19:05

バンパー裏のスピーカーから合成排気音

前置きが長くなったが、最新のクロスオーバー、600eにもサソリのロゴは継承された。排気系の必要がない、バッテリーEVだが。

現在のアバルトは、完全にEVのみの展開となっている。それでも、エネルギッシュなサウンドは忘れていない。ケント州の静かな港で起動させると、リアバンパーの裏に仕込まれたスピーカーから、合成された排気音がかなりの音量で再生される。

アバルト600e スコルピオニッシマ(英国仕様)
アバルト600e スコルピオニッシマ(英国仕様)    サイモン・トンプソン(Simon Thompson)

音色は、細く長いテールパイプから放たれたような、懐かしく愛嬌のあるもの。しかし、低音が中心で説得力には欠ける。小さいツインカムエンジンが奏でた、甲高い響きとは違う。少し楽しんでみたが、スイッチを探してオフにした。

目指すのは、グレートブリテン島東部、ケント州にあるシェピー島の北海岸。例のサソリが暮らす港だ。

撮影:サイモン・トンプソン(Simon Thompson)

この続きは、アバルト600e(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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